事業融資の金利相場は?プロがおすすめする銀行と制度を目的別に解説

金利が下がっている様子

事業融資の金利の融資制度別に比較・解説していきます!

金利は少しでも低く借りたいものですよね。
そこで今回は事業融資の制度別に金利を比較・解説していきます。
本記事では、金利だけではなく各融資制度の特徴も解説しています。

結論、事業融資は自分自身で金利を選ぶことはできません。
事業の実績や段階に応じて金利は変動し、利用できる融資制度も異なってきます。
簡単に言ってしまえば、事業の実績が良ければその分金利も低くなりますし、より有利な融資制度で融資を受けることができます。

そのため金利の低い金融機関を選ぶために比較するのではなく、今後融資を受ける上でどれくらいの金利を負担することになるのか参考にしてみてください。


1.事業融資の制度別の金利と特徴一覧

主な事業融資の融資制度の金利は次の通りです。(令和5年6月1日現在)

【金利項目の見方】
基準利率とは・・・基準となる利率のことで、最も高い。
特別利率とは・・・要件に応じて適用される金利のこと。要件に応じてA・B・C…と複数あり。
※最終的に適用される金利は、事業計画書の内容や事業者の経験やスキル、決算書の内容など総合的に判断され決定します。
そのため、金利には幅があり、「○%~○% 」と表記されています。
金融機関(融資制度)金利特徴

日本政策金融公庫
(新創業融資制度)

基準利率2.243.20
特別利率A1.842.80
特別利率B1.592.55
特別利率C1.342.30
・これから創業する方/税務申告2期終えていない方が利用できる
・無担保無保証人で融資が受けられる

日本政策金融公庫
(その他融資制度)
担保無の場合

基準利率1.942.90
特別利率A1.542.50
特別利率B1.292.25
特別利率C1.042.00
・中小企業/個人事業主のほとんどの方が利用できる
・担保を提供しない方が適用される利率
・要件に応じて特別利率A~が適用

日本政策金融公庫
(その他融資制度)
担保有の場合

基準利率0.992.55
特別利率A0.592.15
特別利率B0.351.90
特別利率C0.301.65
・中小企業/個人事業主のほとんどの方が利用できる
・担保を提供する方が適用される利率
・要件に応じて特別利率A~が適用

銀行
(信用保証協会付融資)

利率約1.5%保証料約2・起業間もない中小企業/個人事業主が利用できる
・保証協会の保証が付くため、金利とは別に保証料がかかる
・実際は各自治体の実施している制度融資の利子補給や保証料補助制度を利用することで金利と保証料合計で約2.5%になるケースが多い

銀行
(プロパー融資)

1~3・中堅企業へのレベルアップ時に利用ができるようになる
・審査が厳しい
・信用力が認められれば金利が他の融資制度と比べて金利が低い
・融資の限度額がない

ノンバンク
(ビジネスローン)

6%〜18・緊急性の高い資金調達時に計画的に利用
・金利が高い
・審査基準が低い
・融資実行までの日数が短い

それぞれの特徴や、誰がどの融資制度を利用すべきなのか詳しく解説していきます。

1-1.日本政策金融公庫(新創業融資)

金融機関(融資制度)金利特徴

日本政策金融公庫

(新創業融資制度)

基準利率2.243.20
特別利率A1.842.80
特別利率B1.592.55
特別利率C1.342.30
・これから創業する方/税務申告2期終えていない方が利用できる
・無担保無保証人で融資が受けられる

日本政策金融公庫(創業融資)の特徴

これから創業する方、税務申告2期終えていない創業間もない方が利用できます。
日本政策金融公庫の創業融資は創業時に最も利用される融資制度です。
税務申告2期終えていない事業者や、これから創業をする方が利用でき、無担保・無保証人で融資を受けることができるとても魅力的な融資制度です。
金利は、基準利率で2.24~3.20%です。

専門家からのアドバイス
創業間もなく実績も乏しい事業者に融資をするといった点で考えれば、金利は妥当な水準であると言えます。
日本政策金融公庫は創業融資に力を入れており積極的に融資に取り組んでくれます.
また、無担保無保証人で融資が受けられる制度は他にはありませんので是非活用したい制度です。
創業時は、実績がない分、創業計画書の作成が大変重要になります。 
初めての融資申請になる方がほどんどかと思いますので、必要に応じて専門家を利用し確実に融資を獲得していきましょう。

日本政策金融公庫(創業融資)を利用すべき人

・これから創業する方
・創業後、税務申告を2期終えていない方
 創業時は、金利よりも無担保無保証人で融資が受けられることや融資が比較的受けやすいと言われている、日本政策金融公庫の創業融資制度を利用することをおすすめします。

1-2.日本政策金融公庫(その他融資制度)担保有・無

金融機関(融資制度)金利特徴

日本政策金融公庫
(その他融資制度)
担保無の場合

基準利率1.942.90
特別利率A1.542.50
特別利率B1.292.25
特別利率C1.042.00
・中小企業/個人事業主のほとんどの方が利用できる
・担保を提供しない方が適用される利率
・要件に応じて特別利率A~が適用

日本政策金融公庫
(その他融資制度)
担保有の場合

基準利率0.992.55
特別利率A0.592.15
特別利率B0.351.90
特別利率C0.301.65
・中小企業/個人事業主のほとんどの方が利用できる
・担保を提供する方が適用される利率
・要件に応じて特別利率A~が適用

日本政策金融公庫(その他融資制度)担保有・無の特徴

創業後、税務申告を2期終えた方や、中小企業、個人事業主のほとんどの方が利用できます。
日本政策金融公庫の創業融資以外の金利は、担保の有無や要件に応じて適用となる金利が決まります。
当然のことながら担保有の方が金利は低くなります。

その他の融資制度の代表的なものとして「新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」という制度があります。
新たに事業を始める方や、事業開始後おおむね7年以内の方で、かつ女性の方や35歳未満の方、55歳以上の方が利用できる制度で、この場合は、特別利率Aが適用となります。
その他、要件に応じて特別利率B以降の適用も期待できます。

専門家からのアドバイス
金利の適用要件は複雑です。
また金利は自分で選ぶことはできませんので、あくまで参考程度としてください。
基本的に、要件を満たしている場合、日本政策金融公庫の担当者が最も有利な融資制度を案内してくれます。
最終的に適用される金利は、事業計画書の内容や事業者の経験やスキル、決算書の内容など総合的に判断され決定します。

日本政策金融公庫(その他融資制度)を利用すべき人

・創業、2期税務申告を終えている方。
・事業開始後おおむね7年以内の方で、かつ女性の方や35歳未満の方、55歳以上の方
・担保が提供できる方。担保の有無や要件に応じて金利が低くなる可能性があります。

1-3.銀行(信用保証協会付き融資)

金融機関(融資制度)金利特徴

銀行
(信用保証協会付き融資)

利率約1.5
保証料約2
・起業間もない中小企業/個人事業主が利用できる
・保証協会の保証が付くため金利とは別に保証料がかかる
・実際は各自治体の実施している制度融資の利子補給や保証料補助制度を利用することで金利と保証料合計で約2.5%になるケースが多い

銀行(信用保証協会付き融資)の特徴

初めての銀行とのお付き合い時や、中小企業、個人事業主が利用できます。
銀行や信用金庫などの民間の金融機関から融資に信用保証協会の保証を付ける方法です。 

信用保証協会とは、中小企業や個人事業主の保証人となって融資を受けやすくするための公的機関です。
一般的に、創業したばかりの個人事業主や中小企業は、信用がなく、融資をする民間の金融機関にとしては貸し倒れのリスクが大きいと考えるため、直接融資(プロパー融資)をしません。
そこで、信用保証協会が間に入り公的な保証人となることで、創業したばかりの個人事業主や中小企業が民間の金融機関から融資を受けやすくなるといったの制度です。 

信用保証協会の保証を受けることから、金利とは別に保証料という費用がかかってしまいます。
日本政策金融公庫の融資と比べるとやや、負担が多くなってしまいますが、実際には各地方自治体が実施している制度融資の利子補給や保証料補助制度を利用することで金利と保証料合計で約2.5%になるケースが多です。

また、各地方自治体が実施している制度融資は、売上が減少している、何らかの理由で事業の継続が厳しくなっている事業者の方向けの融資を実施しているケースもあります。
売上が減少しているから融資は難しいとあきらめずに一度相談してみることをおすすめします。

専門家のアドバイス
金利に保証料と一見負担が多くなりそうですが、多くの場合地方自治体の実施する制度融資による補助によって、日本政策金融公庫の創業融資と同等または、低い金利で融資が受けられる可能性があります。

基本的に、条件を満たしている場合、銀行の担当者が案内してくれますが、一言「制度融資は使えますか?」などと聞いてみると良いでしょう。

注意点としては、銀行、保証協会、都道府県・市区町村など複数の組織が連携するため審査に時間がかかる場合があります。
初めて銀行や信用金庫等お付き合いをする際は、信用金庫がおすすめです。

信用金庫は、地域の中小企業や、住民が会員となり、お互いに地域の繁栄を図ることを目的としている金融機関のため、創業間もない個人事業主や、中小企業に対してより親身なって対応してくれます。

一方、都市銀行などの大きな金融機関は、大企業を含む全国の企業と取引をしており、利益を優先します。
そのため、貸し出しした資金の回収ができないリスクの高い中小企業や個人事業主は取引が難しくなっています。

また、信用金庫は、融資以外にも、事業に関わる様々な相談にも乗ってくれるため、事業を行っていく上で関係を築いておくことをおすすめします。
信用金庫がお近くにない場合は、地方銀行も信用金庫同様に比較的親身になって対応してくれます。

保証協会付き融資について詳しくはこちら

銀行(信用保証協会付き融資)を利用すべき人

・まだ銀行と融資の取引がない方
・既に日本政策金融公庫で借入がある方
 銀行の中でも、信用金庫は融資相談の他、事業に関わる様々な相談に乗ってくれるため、今後事業を行っていく上で関係を築いていておくことをおすすめします。

1-4.銀行(プロパー融資)

金融機関(融資制度)金利特徴

銀行
(プロパー融資)

1~3・中堅企業へのレベルアップ時に利用ができるようになる
・審査が厳しい
・信用力が認められれば金利が他の融資制度と比べて金利が低い
・融資の限度額がない

銀行(プロパー融資)の特徴

中小企業から中堅企業へレベルアップ時に、銀行から信用を勝ち取ることで利用ができるようになります。
銀行や信用金庫などの民間の金融機関から直接、融資を受ける方法です。
銀行が直接融資を実施するため、銀行自身が貸し倒れのリスクを背負うことになります。
そのため、その分審査が厳しくなり、中小企業や個人事業主、創業間もない事業者は利用することが難しいです。
その代わり、決算書の内容や事業計画書の内容で企業の信用力が認められれば、保証料もなく低い金利で融資を受けられる可能性があります。
企業と銀行の2者間での取引であるため融資の実行までもスピーディーです。

専門家からのアドバイス

プロパー融資は、業績の良い優良企業でなければ融資を受けることは難しいです。
プロパー融資を受けられるようになるためには、まず銀行の保証協会付き融資を受けて返済実績を作りましょう。
返済実績を作り、銀行との関係性を深めていくと、プロパー融資の声がかかる可能性が高まります。
また、銀行が融資をしたくなるような決算書を作り、過去の実績を評価してもらうようにしましょう。

融資をしたくなる決算書について詳しくは次の記事を参考にしてみてください。

銀行(プロパー融資)を利用すべき人

・事業を大きくしていきたい方
・既に複数回、保証協会付き融資の返済実績がある方。
日本政策金融公庫や保証協会付き融資には、借入ができる上限の枠が決まっていますが、プロパー融資には枠がありません。
業績が良い企業であれば、銀行の判断で大きな額の融資が受けられる可能性があります。

1-5.ノンバンク

金融機関(融資制度)金利特徴

ノンバンク
(ビジネスローン)

6%〜18・緊急性の高い資金調達時に計画的に利用
・金利が高い
・審査基準が低い
・融資実行までの日数が短い

ノンバンク(ビジネスローン)の特徴

緊急性の高い資金調達時に計画的に利用しましょう。
ノンバンクとは、預金を持たず貸付業務のみを行う金融機関を指し、消費者金融や信販会社、リース・クレジットカード会社等が手協している融資サービスのことをビジネスローンと言います。
ノンバンクは融資審査が比較的安易であり、ビジネスローンの申込から入金まで5~7日程度でスピーディです。
その反面、金利は6%〜18%と非常に高く設定されています。

専門家のアドバイス
ビジネスローンの利用は、緊急時以外はおすすめしません。
確かに、日本政策金融公庫や銀行から融資を受けるには1カ月以上かかってしまいますので緊急性が高い資金調達の場面ではビジネスローンは役に立ちます。しかし、金利は6~18%と非常に高く、事業をしていく中で10%の利益を出すのも大変なのに対し、その中から6%から18%の利息を払っていくのは困難です。
緊急時や一時的な資金不足を補うために利用するのは良いですが、返済計画をしっかりと立てておかないと、高い金利が事業を圧迫することになるため注意が必要です。

ノンバンク(ビジネスローン)を利用すべき人

・ノンバンクの利用はおすすめしません。
金利が6~18%と非常に高くことはもちろん、一度ノンバンクを利用すると、利用履歴が信用情報に残り、今後日本政策金融公庫や銀行から融資を受ける際に足枷になる可能性があります。


2.まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は事業融資の金利とそれぞれの特徴について解説してきました。
事業の段階に応じて利用できる融資制度と金利の相場が理解できましたでしょうか?

まとめると以下の通りです。

創業時や創業間もない方は日本政策金融公庫の「新創業融資」
初めて銀行等の金融機関とお付き合いをされる時は銀行の「信用保証協会付き融資」
事業が拡大し、中堅企業へレベルアップする時は銀行の「プロパー融資」
緊急性が高くすぐに資金が必要な時は計画的に「ビジネスローン」

今の事業の段階で利用できる融資制度を効率的に利用し、事業を拡大していきましょう。

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