中小零細企業の経営者で、次々と新ビジネスモデルを構築できるスキルが無ければ非常に危険と言えます。
新しいビジネスモデルや新規事業が次々と生まれる昨今、一時的に成功したとしても、その事業はいつか衰退してしまいます。
会社が永続的に成長を続けるためには、常に新しい事業を創出し、変動に適応していく必要があるのですが、実際にそれができている企業は少なくないでしょうか?
新しいビジネスモデルや新規事業の構築のポイントを理解し、自社の事業を持続的に成長させるための基本を解説していきます。
1.事業のライフサイクル
新規事業は絶えず変動し、収益の仕組みは新陳代謝を繰り返します。
そのため、変動に適応し続ける、新しいビジネスモデルの構築が不可欠です。
歴史には収益の仕組みを変更できず、消えていった企業の例がいくつもあります。
経営者は、新しいビジネスモデルを構築し、新規事業を次々と作り出すスキルを身に着けることが重要です。
全ての商品やサービスは、導入期から成長期、成熟期を経て、最終的には衰退期に入ります。
新規事業も、時間の経過とともに変動し、その市場の位置を失っていくことがあるため、常に新しい事業モデルの構築が求められます。
<商品と事業のライフサイクル>
全ての商品やサービスは、一定のライフサイクルを持っています。
これは導入期、成長期、成熟期、そして衰退期という順番で進行します。
近年の研究や市場の動向を見ると、多くの業界で商品のライフサイクルが短縮化しています。
これは、人々の価値観の変化やニーズの多様化、SNSの普及による情報の拡散速度の増加など、様々な要因によるものです。
そして、POSデータを活用した売れ筋分析が浸透し、売上の伸び悩む商品の早期撤退が増える中、商品の寿命が短くなる傾向も確認されています。
しかし、このライフサイクルの概念は、商品やサービスだけに留まりません。
企業自体にも同じようなサイクルが存在します。
企業のライフサイクルは、一般的に創業期、成長期、成熟期、衰退期というフェーズに分けられます。
特に、企業が成熟期に突入すると、以前は気付かなかった様々な課題や問題点が浮き彫りになることがあります。
成熟期の企業や事業は、売上や利益の伸びが鈍化し、安定した運営が求められます。
この時期に露呈する多くの問題は、成長期の盲点であったものです。
しかし、こうした問題に正面から取り組み、解決策を見つけ出すことができる企業は、衰退期を迎えることなく「第二成長期」という新しいステージへと進むことができるのです。
そのための解決策として、事業の効率化や新しい収益源の確立、新規事業やビジネスモデルの構築が不可欠となるのです。
新規事業もまた、時間の経過と共にライフサイクルに従って変動し、市場の位置を失っていくことが考えられるため、企業は常に新しいビジネスモデルの構築やイノベーションを追求する姿勢を持つことが求められます。
2. 事業が衰退した3つの事例
事例1.カセットテープ
カセットテープは、CDやデジタル音楽の普及により、ほとんどの市場で消えていきました。
これは、音楽の取得方法や聴き方が変わったことによるものです。カセットテープのメーカーは、デジタル音楽の波に乗ることができなければ、衰退してしまう可能性がありました。
事例2.書店業界
書店業界も、オンライン書店の出現や電子書籍の普及により、多くの変動が求められています。
実店舗の書店は、体験価値を提供することで、顧客を引きつける必要があります。
例えば、カフェを併設したり、著者のトークイベントを開催するなど、新しいビジネスモデルの構築が求められています。
事例3.写真フィルム
かつて写真フィルムの会社は、デジタルカメラの普及により、大きな打撃を受けました。
しかし、新しい事業モデルを構築し、健康診断事業やコスメ事業に進出することで、再び成長の道を歩み始めました。
3.まとめ
新規事業のライフサイクルは、絶えず変動します。
企業は、この変動に適応し、新しいビジネスモデルの構築を怠らないことが求められます。
歴史には、新しい市場の変動に対応できず、消えていった企業の例があります。
これらの事例を学び、企業は常に市場の変動に目を光らせ、新しい事業モデルの構築を怠らないことが重要です。
大手であっても、新事業を導入し衰退期を迎え、事業が衰退して苦しんでいます。
しかし、次々と新事業を構築して生み出すことで、新しい収益源を獲得しているのです。
中小零細企業では、事業が成熟して、衰退期になっても、いまだに創業時と同じ事業を続けているのです。
衰退期と理解しながらでも、同じ事業で売上を伸ばそうとしています。
衰退期でニーズが無いため、今よりも売上を伸ばすことは非常に困難なことを理解し、新事業を作り出すべきなのです。
そのため、中小零細企業の経営者は、新規事業を生み出すスキルが必要なのです。
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