法人で創業融資を受けるときに、経営者個人の連帯保証人について悩んでいませんか?
融資を受ける際、経営者個人が連帯保証人になることがほとんどです。
一方で、第三者に連帯保証人になってもらうことは原則ありません。
とは言え、保証人になるのは覚悟のいること。
創業時は不安も多く、少しでもリスクは最低限に抑えていきたいですよね。
実は、日本政策金融公庫の創業融資は、経営者個人の連帯保証人が必要ないとされています。
そこで今回は、一般的な創業融資の連帯保証人の必要性と、日本政策公庫の創業融資の連帯保証人の必要性について詳しく解説していきます。
目次
1.創業融資には連帯保証人が必要か?
融資を受ける際、経営者個人が連帯保証人になることがほとんどです。
会社として融資の返済ができなくなった場合、経営者個人が連帯保証人として融資の返済を肩代わりすることになります。
連帯保証人というと、第三者に連帯保証人になってもらうようお願いしなければいけないといったイメージを持っている方も多いですが、現在は融資を受ける会社の経営者以外の方が連帯保証人になるように求められることは原則ありません。
平成23年に、金融庁が経営者以外の第三者の連帯保証人を求めないことを原則とした監督指針を改正しています。
また、近年では経営者個人の連帯保証もつけないようにするといった流れも出てきています。
しかし、まだまだ多くの融資で経営者個人の連帯保証をつけているというのが現状です。
このように現在は、第三者の連帯保証人は原則必要ないものの、経営者個人が会社の連帯保証人となり会社として融資の返済が困難になった場合には、融資の返済の肩代わりをしなければなりません。
経営者個人としても融資の返済が困難になった場合には自己破産などをしなければならない事態になってしまいます。
ですが、創業融資についてはその限りではありません。
日本政策金融公庫の創業融資は連帯保証人不要で融資を受けることができます。
詳しく解説していきます。
2.日本政策金融公庫の創業融資は連帯保証人なしで融資が受けられる
日本政策金融公庫の新創業融資は、経営者個人が連帯保証人になる必要ありません。
つまり、会社として融資の返済が困難になったとしても、「原則、経営者本人が融資の返済を肩代わりする必要がなく、個人の資産を守ることができる。」ということになります。
また、日本政策金融公庫の創業融資は担保も不要としているため、担保が取られるという心配もありません。
日本政策金融公庫の創業融資は無担保・無保証人でリスクを最小限に抑えて融資を受けられる唯一の制度です。
不安なことも多い創業時にまず利用すべき融資制度であると言えます。
※個人事業主の場合は、事業用の借入であっても個人事業主本人の借入であるため、融資の返済の義務はなくなりません。
3.連帯保証人の有無を選べる場合の判断基準
(判断するときの3つのポイント)
連帯保証人が不要の融資制度でも、連帯保証人をあえて付けることは可能です。
連帯保証人を付けることで融資のにおいて有利になるといったメリットもあります。
例えば、金利を低く抑えることができたり、融資金額を大きくできる可能性があるなどのメリットがあります。
判断に迷う場合は、次の3つのポイントに注意して判断するようにしましょう。
3-1.金利を最低限まで抑えたいか
連帯保証人を付けることで、金利を低くすることができる可能性があります。
少しでも利息の支払額を抑えたい人は、リスクを理解した上で連帯保証人をつけることもご検討ください。
3-2.大きな額の融資を受けたい場合
自己資金の3倍以上の金額の融資を受けたい場合は、連帯保証人を付けた方が融資が受けやすくなる可能性があります。
3-3.連帯保証人の有無だけで融資の可否は判断されない
連帯保証人の有無だけで融資の可否は判断されません。
経営者本人の信用力や、創業計画書の内容などを総合的にチェックして融資の可否を判断します。
連帯保証人を付けているだけで、融資の審査に有利になるわけではないので、無理につける必要はないと言えます。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
創業時の融資は、日本政策金融公庫の創業融資がおすすめです。
日本政策金融公庫の創業融資は無担保・無保証人で融資が受けられる唯一の制度であり、起業におけるリスクを最小限に抑えることができるためです。
一方で、銀行や信用金庫などの一般的な融資では、経営者個人が連帯保証人となることがほとんどです。
連帯保証人を付けることで、金利が低く抑えられる、大きな額の融資が受けやすくなるなどのメリットがありますが、連帯保証人になることは大きな責任を伴うため、その必要性について深く考えることが必要になります。
創業時は不確定なことも多く、不安も募ります。
少しでもリスクや不安を抑えるためにも、日本政策金融公庫の創業融資を無担保・無保証人で受けることをおすすめいたします。
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