
「もっと売上を伸ばしたいけれど、手元資金が足りない…」
「思い切った設備投資や人材採用をしたいけれど、返済が不安…」
そんな風に、事業拡大のチャンスを前に資金調達で悩んでいませんか?
実は、事業拡大を成功させている多くの会社が取り入れているのが、
『融資と補助金の併用』という戦略です。
返済が必要な融資だけに頼るのではなく、返済不要の補助金を上手く活用することで、手元資金を守りつつ、スピード感を持って事業に投資できるからです。
この記事では、
✅ どんな融資が拡大に使えるのか
✅ 融資と補助金をどう組み合わせると有効なのか
✅ 実際に成功した具体事例と、すぐにできる準備のポイント
を、資金調達を専門に支援してきた税理士の視点でわかりやすく解説します。
資金調達に踏み切れない不安を解消し、あなたのビジネスをもっと大きく成長させるヒントを、ぜひ最後まで読んでください。
目次
1. 事業拡大に使える主な融資と特徴
事業拡大のための融資は、一つに絞るのではなく、「目的」と「会社のステージ」に合わせて選ぶことが成功のコツです。
中小企業や個人事業主がよく活用するのは、
1-1.日本政策金融公庫の融資
1-2.信用保証協会付き融資
1-3.プロパー融資
の3つです。
それぞれの特徴と、どんな場面で使われるかを知っておきましょう。
【主な融資の種類と特徴】
融資の種類 | 特徴 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
日本政策金融公庫 | 創業期や中小企業の融資に積極的 | 無担保・無保証人の制度有り。 | 返済中の場合、追加融資は受けられない可能性がある |
信用保証協会付き融資 | 信用保証協会の保証で金融機関からの借入がしやすくなる | 金融機関との信頼構築 | 保証料が発生する |
プロパー融資 | 金融機関からの直接融資 | 信用力を示せれば好条件も | 審査ハードルが高い |
それぞれの融資について詳しく解説していきます。
1-1.日本政策金融公庫
日本政策金融公庫(通称:公庫)は、中小企業向けの公的金融機関です。
民間の金融機関では借りにくい創業期の事業者や、小規模事業者、中小企業の資金調達をサポートしてくれる存在です。
【特徴と事業拡大期に利用する際のポイント】
・返済期間が民間の金融機関に比べ長めに設定できるため、月々の返済金額を押さえることが出来る
・利用する融資制度や担当者の判断によって、無担保・無保証人で融資を受けることができる。
・創業時に創業融資を受けた事業者で、返済中の場合、追加融資が難しい場合がある
【具体的な制度の例】
制度名 | 特徴 | 融資限度額 | 金利 (R7.7.1時点) | 返済期間の目安 |
---|---|---|---|---|
一般貸付 | 幅広い目的で使える一般的な制度 | 4,800万円 | 基準金利 無担保:2.7~4.1% 有担保:1.7~3.7 | 設備資金: 10年以内 運転資金:5年以内 |
新規開業・スタートアップ支援資金 | 新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方 | 7,200万円 | 基準金利 無担保:2.70~4.1% 有担保:1.70~3.70条件によって特別利率A~Cが適用 | 設備資金: 20年以内 運転資金: 10年以内 |
中小企業経営力強化資金 | 経営革新計画の認定を受けた企業など | 7,200万円 | 特別金利A 無担保:2.3~3.7% 有担保:1.3~3.3 | 設備資金: 20年以内 運転資金: 10年以内 |
マル経融資(小規模事業者経営改善資金) | 商工会議所の経営指導を6か月以上受け推薦を受けた小規模事業者 無担保・無保証人 | 2,000万円 | 特別金利F 1.8% | 10年以内 |
どの制度を提供するかや、金利や返済期間などの条件は担当者の判断によって変わります。
公庫の担当者に確認しましょう。
基本的には、今のあなたの会社が使える一番有利な制度をオススメしてくれます。
【日本政策金融公庫はこんな方におすすめ】
・初めて融資を活用する方
・事業開始後7年以内の方
・商工会議所と連携して計画的に好条件の資金調達を進めたい方
1-2.保証協会付き融資(銀行や信用金庫)
信用保証協会付き融資とは、民間の銀行や信用金庫などの金融機関が融資を行い、信用保証協会が「公的な保証人」となる仕組みです。
民間の金融機関だけでは融資が難しい中小企業でも、保証協会の保証を受けることで、金融機関からの信頼が補われ、比較的有利な条件で資金調達がしやすくなるのが大きな特徴です。
さらに、ここに自治体の支援策が加わった「制度融資」という仕組みもあります。
これは自治体が金利や保証料の一部を補助してくれる制度で、条件を満たせば、より低い金利・少ない負担で融資を受けられる可能性があります。
【特徴と事業拡大期に利用する際のポイント】
・金利は比較的低めに設定されているが、別途「保証料」が発生する
・自治体によって制度の内容が異なる
・保証協会付き融資の返済実績を重ねることで、会社の信用力が高まり、将来的により有利な条件のプロパー融資に繋がる
【具体的な制度の例(例:千葉県)】
制度名 | 特徴 | 融資限度額 | 金利 (R7時点) | 保証料率 | 返済期間の目安 |
---|---|---|---|---|---|
事業資金 | 幅広い目的で使える一般的な制度 | 設備:1億円 運転:8,000万円 | ※返済期間によって異る 7年超の場合:2.4%(±0.5%) ※( )の範囲内で金融機関が金利を決定。 | 0.45~1.9% | 設備資金: 10年以内 運転資金:7年以内 |
創業資金 | 創業後5年未満の事業者が利用できる | 設備:3,500万円 運転:2,500万円 | ※返済期間によって異る 5~7年以下の場合:1.6% | 0.6% | 設備資金:7年以内 運転資金:5年以内 |
サポート短期資金 | 返済期間1年の一時的な運転資金を確保 | 1,200万円 | 1.0~1.2% | 0.4~2.15% | 運転資金:1年以内 |
※どの制度を提供するかや、金利や返済期間などの条件は担当者の判断によって変わります。
金融機関の担当者に確認しましょう。
基本的には、今のあなたの会社が使える一番有利な制度をオススメしてくれます。
【保証協会付き融資はこんな方におすすめ】
・民間の金融機関(銀行や信用金庫)からまだ融資を受けたことがない方
・金融機関との長期的な信頼関係を築きたい方
・公庫からの融資では不足する資金を追加で調達したい方
・地域の制度融資を活用し、利子補給や保証料補助などのメリットを受けたい方
1-3.プロパー融資
プロパー融資とは、信用保証協会の保証をつけずに、銀行や信用金庫などの金融機関が独自に審査して直接融資を行う仕組みです。
金融機関にとってはリスクが高くなるため、企業の信用力や返済実績が非常に重要になります。
保証料がかからない分、条件が合えば金利が低めになることもあり、資金繰りを安定させている企業にとってはメリットが大きい方法です。
【特徴と事業拡大期に利用する際のポイント】
・保証料が不要なので、信用保証協会付き融資よりも総コストが下がる可能性がある
・有利な条件で融資を受けることができる
・返済期間が短め
・ただし、創業期や業績が安定していない場合は、プロパー融資は受けにくい
・融資の返済実績や決算内容が重視される
【一般的なプロパー融資の条件の目安】
プロパー融資の条件は金融機関や企業の信用力によって大きく変わりますが、一般的には以下のような目安です。
項目 | 特徴 |
---|---|
融資限度額 | 数百万円~数億円規模(実績や取引状況により大きく変動) |
金利(目安) | 1~3% |
返済期間の目安 | 5~7年 |
【プロパー融資を受けられるのはこんな会社】
基本的には、プロパー融資は金融機関が「この会社なら保証なしで大丈夫」と判断したときに提案されることがほとんどで、日頃から取引実績や決算内容を良くしておくことが大前提です。
・長年同じ金融機関と取引があり、信用情報に問題がない会社
・黒字決算が安定していて、自己資本比率などの財務体質が良い会社
・融資金の使い道が明確で、返済計画が具体的に立てられている会社
・保証協会付き融資を計画的に完済してきた実績がある会社
ここまでで、事業拡大に使える融資の特徴は分かりました。
次の章は、どれをどう選ぶべきかを失敗しないためのポイントに絞ってお伝えします。
2.融資を成功させる!選び方のポイント
事業拡大で融資を活用する時は、どの融資を選ぶかがとても大切です。
ここでは、資金調達のプロが実際にサポートする中で押さえている「失敗しない3つのポイント」をお伝えします。
2-1. ステージに合わせて選ぶ
創業期や拡大初期など、実績が十分でない段階では、日本政策金融公庫や信用保証協会付き融資のように、公的支援がある制度を活用するのが現実的です。
黒字経営が続き、決算内容が安定している企業は、プロパー融資を提案されることもあります。
保証料がかからない分、資金調達コストを抑えられるチャンスです。
2-2. 目的に合わせて選ぶ
設備投資など長期で利益を生む資金は、返済期間を長めに設定できる融資で月々の負担を抑えるのが鉄則。
一方、仕入れ資金・人件費など運転資金は、短期で回収できる範囲を目安に借りるのがポイントです。回収期間に合わせて計画すれば、資金繰りが安定します。
2-3.借入先を分散する
「一つの融資だけで何とかしよう」と考えず、複数の制度を組み合わせて調達する方がリスクを抑えられます。
複数の金融機関を組み合わせることで、融資額をアップすることもできます。
どの制度が一番自社に合うかは、地域・業種・事業計画の内容によって大きく変わります。
「どれを選ぶべきか分からない」という時は、金融機関や専門家に早めに相談しましょう。
事業拡大フェーズの融資は「実績ありき」です!
創業期は将来の計画のみで融資を受けられたかもしれませんが、事業拡大のタイミングでは、すでに出ている事業の実績や決算書の内容がシビアに審査されます。
特に赤字決算が続いていると、当たり前に融資を受けるのは難しくなります。
「売上は増えているか」「利益がきちんと残っているか」など、今の数字を一度確認して、強みと課題を整理しておきましょう。
3. 事業拡大成功のコツ!融資と補助金の併用
事業拡大を本気で進めるなら、融資と補助金の併用が最も効果的な資金調達の形です。
どちらか一方だけに頼るよりも、組み合わせることで自己資金の負担を抑え、資金繰りに余裕を持たせながら、計画的に拡大投資ができるからです。
補助金は、国や自治体が新規事業や設備投資を後押ししてくれる、返済不要の資金調達方法です。
うまく活用すれば、数百万円から数千万円規模の補助金を受け取れる可能性もあります。
例えば、新しい事業で必要になる設備投資費用の2/3が補助される制度も多くあり、同じ投資でも自己負担を大幅に抑えることができます。
💡 同じ投資でも、補助金を活用するとどうなる?
例えば1,500万円の機械を購入するとき、補助金を使わずに融資だけで買えば全額1,500万円を借りて返済することになります。
でも、補助金を活用できれば2/3(1,000万円)を補助金でまかなえるので、実質の負担は自己資金や融資で500万円分だけで済みます。
つまり、同じ投資でも自己負担を大きく抑えられるというわけです。
💡補助金の注意点とつなぎ融資の役割
ただし、補助金は多くの場合原則後払いです。
つまり、設備を先に購入して支払いを済ませた後でないと補助金は振り込まれません。
ここで必要になるのが、融資を併用する「つなぎ資金」です。
補助金が入金されるまでの一時的な資金不足を防ぐため、金融機関に相談してつなぎ融資を受けることで、自己資金を大きく減らさずにスムーズに事業を進められます。
💡補助金の採択実績は融資審査でもプラスに
補助金は審査があり、計画内容が公的に認められて初めて採択されます。
そのため、補助金が採択されていると金融機関からも「しっかりした事業計画だ」と評価され、融資を受けやすくなるメリットも生まれます。
3-1.融資と補助金の併用の進め方
①自社が活用できる補助金を探しましょう。
事業拡大や設備投資を検討したは、まず「活用できる補助金がないか」を必ず確認することから始めましょう。
補助金は、対象になる経費・ならない経費、申請できる条件など細かいルールが多いため、誤解したまま準備を進めるとせっかくのチャンスを逃してしまうこともあります。
特に、補助金の公募スケジュールや申請条件は毎年変わるので、税理士や補助金申請支援を得意とする専門家に早めに相談するのがおすすめです。
②活用できる補助金が見つかったら、金融機関にも相談
補助金は採択されても、申請してすぐにお金が振り込まれるわけではなく、原則として後払いです。
採択・交付までに時間がかかるため、つなぎ資金が必要になるケースがほとんどです。
新規事業や事業拡大の計画を立てたら、金融機関にも早めに相談し、補助金を活用する予定があることも伝えておきましょう。
この時点で、融資が受けられそうかの感触を探っておくことが大切です。
補助金の審査が通っても、つなぎ資金を含めて資金を確保できなければ、計画を進めることができなくなってしまいます。
③補助金の申請
資金計画の見込みが立ったら、補助金の申請を進めていきます。
補助金を受け取るには審査があり、採択率は50%前後と決して簡単ではありません。
審査に通るには、数字の根拠がある事業計画書をしっかり作り込み、審査員に計画の実現性を評価してもらうことが大切です。
事業計画書の作成も、税理士や補助金申請支援の専門家に相談することで、採択率がぐんとアップします。
💡ポイント
✔ まずは活用できる補助金の有無を確認
✔ 制度の条件は専門家と一緒にチェック
✔ つなぎ融資を含めた資金計画を並行して進める(金融機関へ相談)
✔ 事業計画書を練り込む
4. 事業拡大に使える補助金
補助金は返済不要のお得な資金調達方法です。
特に国や自治体の補助金を上手く活用できれば、自己資金の負担を抑えつつ、事業拡大のスピードを一気に高めることができます。
事業拡大時に使える代表的な補助金は以下の4つです。
【事業拡大に使える代表的な補助金の一覧】
補助金名 | 主な目的 | 補助率 | 補助上限 | 主な対象経費 |
小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓や生産性向上 | 2/3 | 50万円 最大250万円 (※特例適用) | 機械装置、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託外注費など |
ものづくり補助金 | 生産性向上、新製品・サービス開発 | 1/2 または2/3 | 最大2,500万円 | 機械装置・システム構築、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費など |
中小企業新事業進出促進補助金 | 既存事業と異なる事業への挑戦を後押し | 1/2 | 最大9,000万円 (※特例適用、従業員数による) | 機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費 |
中小企業省力化投資補助金 | 中小企業等の付加価値や生産性の向上 | 1/2 | 最大1,500万円(※特例適用、従業員数による) | IoTやロボットなどの付加価値額向上や生産性向上に効果的な汎用製品を「製品カタログ」から選択・導入 |
それぞれ解説していきます。
4-1.小規模事業者持続化補助金
小規模事業者が経営計画を立てて新しい販路開拓などに挑戦する取り組みを後押しする補助金です。
補助金名 | 主な目的 | 補助率 | 補助上限 | 主な対象経費 |
小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓や生産性向上 | 2/3 | 50万円 最大250万円 (※特例適用) | 機械装置、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託外注費など |
✅ 【事例】カフェ|持続化補助金×つなぎ融資
地域密着の小さなカフェがテイクアウトを強化するため、小規模事業者持続化補助金を活用。
補助金で
・テイクアウト用の冷蔵ショーケースの導入
・テイクアウト用パッケージ制作
・チラシ印刷・配布費用
・店頭の新しい看板製作
などの費用の2/3が補助され、自己負担は1/3で済んだ。
ただし補助金は後払いのため、融資でを受けて印刷代や設備購入費を一時的に立て替え、資金不足を防いでスムーズに拡大。
結果、テイクアウトの新規客が増えて売上が約20%アップ!
補助金とつなぎ融資を組み合わせたからこそ無理なくチャレンジできた好例です。
詳しくはこちらの記事で詳しく解説しています。
▶【2025年最新版】小規模事業者持続化補助金の概要を解説!
4-2.ものづくり補助金
ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者が新しい商品やサービスを形にするための設備投資などにかかる費用を、国がサポートする制度です。
補助金名 | 主な目的 | 補助率 | 補助上限 | 主な対象経費 |
ものづくり補助金 | 生産性向上、新製品・サービス開発 | 1/2 または2/3 | 最大2,500万円 | 機械装置・システム構築、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費など |
✅ 【事例】製造業|ものづくり補助金 × 融資
小規模製造業が新商品の開発に挑戦するため、ものづくり補助金を活用。
・新製品の製造に必要な最新機械の購入
・原材料費
などの費用の最大2/3が補助され、自己負担は1/3で済んだ。
ただし補助金は後払いのため、融資を組み合わせて機械購入費を一時的に立て替え、補助金が入金されるまでの資金繰りを安定させた。
結果、最新設備で生産性が向上し新規取引先も獲得、売上が前年比25%アップ!
補助金と融資を併用して負担を抑えつつ、挑戦を実現できた好例です。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
▶ものづくり補助金とは?事業者が理解しておくべきポイントを簡単解説!
4-3.中小企業新事業進出促進補助金
中小企業新事業進出補助金は、中小企業が既存のビジネスとは異なる分野や市場にチャレンジする際に、資金面でサポートしてくれる制度です。
事業再構築補助金の後継制度として、2025年4月22日に公募がスタートしました。
補助金名 | 主な目的 | 補助率 | 補助上限 | 主な対象経費 |
中小企業新事業進出促進補助金 | 既存事業と異なる事業への挑戦を後押し | 1/2 | 最大9,000万円 (※特例適用、従業員数による) | 機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費 |
✅ 【事例】建設業|中小企業新事業進出補助金 × 融資【想定される事例】
建設業が、木材活用の知見を活かしたオーダーメイド家具の製造業にチャレンジ、中小企業新事業進出補助金を活用し、
・家具の製造に必要な機械や工具
・広告費
に投資。1/2が補助され、自己負担は1/2で済むことに。
ただし補助金は後払いのため、融資を組み合わせて機械購入費を一時的に立て替え、補助金が入金されるまでの資金繰りを安定させた。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
▶最大9,000万円!中小企業新事業進出促進補助金とは?最新情報をお届け
4-4.中小企業省力化投資補助金
この補助金は、IoT機器やロボットなど、付加価値額や生産性を高める効果がある汎用的な製品を「製品カタログ」から選んで導入することで、中小企業の生産性アップや付加価値の向上、さらには従業員の賃上げにつなげることを目的とした制度です。
補助金名 | 主な目的 | 補助率 | 補助上限 | 主な対象経費 |
中小企業省力化投資補助金 | 中小企業等の付加価値や生産性の向上 | 1/2 | 最大1,500万円(※特例適用、従業員数による) | IoTやロボットなどの付加価値額向上や生産性向上に効果的な汎用製品を「製品カタログ」から選択・導入 |
カタログに登録された
・清掃ロボット
・配膳ロボット
・検品・仕分けシステム
・無人配送車
・自動精算機
・発券機 などが補助の対象となります。
製品カタログは随時更新されており、今後も補助対象の商品は増えていく予定です。
最新のカタログは補助金の公式HPからいつでも確認できますので、
事業拡大に必要な製品が補助対象になっているか、ぜひチェックしてみましょう。
これらの他にも、独自の補助金を実施している自治体もあります。
自治体のHPをチェックしてみましょう。
5.まとめ|融資と補助金を組み合わせて事業拡大を加速する
この記事では、事業拡大に活用できる主な融資の種類と特徴、選び方のポイント、補助金との賢い併用方法を解説しました。
🔑 【ポイントまとめ】
・目的と会社のステージに合わせて、複数の融資制度を使い分ける
・補助金を活用すれば、設備投資などの自己負担を1/3程度に抑えられる可能性がある
・補助金は原則後払いなので、つなぎ融資を組み合わせて資金不足を防ぐ
・補助金申請には計画書の作り込みが重要。採択率を上げるには専門家への相談が有効
🚩 【次にやるべきこと】
1️⃣ 活用できそうな補助金がないか最新情報を調べる
2️⃣ 必要な資金の用途を整理し、つなぎ融資の必要性を確認する
3️⃣ 融資と補助金の組み合わせプランを立てる
4️⃣ 税理士や融資・補助金申請に強い専門家に相談する
融資と補助金を単独で考えるのではなく、組み合わせることで手元資金を守りながら、事業拡大のスピードと確実性を高められます。
制度の内容や申請条件は随時変わるため、最新情報を必ずチェックし、計画は早めに動き出すのが成功のカギです。
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