協調融資とは?1,000万円以上の融資を成功させるマル秘テクニック

協調融資とは?1,000万円以上の融資を成功させるマル秘テクニック

新規事業の立ち上げや事業拡大に際して、多額の資金が必要だと感じたことはありませんか?
銀行に相談してみたものの、単独での融資では希望額に届かないかもしれない…

そんな時に検討されるのが、複数の金融機関が協力して行う『協調融資』です。
協調融資は、多額の融資を受けるための融資テクニックです。
ただし、中には協調融資を利用しない方が良いケースも存在します。

そこで、本記事では、協調融資の仕組みやメリット・デメリットまで融資の専門家が徹底解説します。
あなたの事業を成功へと導くための資金調達のポイントをお伝えします。

資金の壁を乗り越え、次なるステージへと進むための第一歩を踏み出しましょう。


1.協調融資とは 

協調融資とは、複数の金融機関が互いに協力しあって行う融資のことです。
例えば、日本政策金融公庫から1,000万円、信用金庫から1,000万円、合計2,000万円の融資を実行する形です。
1つの金融機関からでは希望額の融資が難しい場合に利用します。

協調融資にはメリットがありますが、同時に見逃せないデメリットも存在します。
そのため、活用する際は慎重な検討が必要です。
協調融資のメリット・デメリットは以下の通りです。

【強調融資のメリット・デメリット】

メリットデメリット
・希望額の融資が受けられる
・資金調達の幅が広がる
・片方の金融機関がNGを出すと両方NGとなってしまう
・時間と手間かかる

詳しく解説していきます。

1-1.協調融資のメリット

①希望額の融資が受けられる

企業にとっては、協調融資を活用することで、希望額の融資が受けられる可能性があるメリットがあります。
金融機関にとっても、貸倒のリスク分散ができるメリットがあります。

②資金調達の幅が広がる

協調融資により複数の金融機関と取引をすることによって、将来的な資金調達の幅が広がります。
事業拡大時の追加融資などの相談がスムーズに行える可能性があります。

1-2.協調融資のデメリット

①片方の金融機関がNGを出すと両方NGとなってしまう

片方の金融機関がNGをだすと、どちらの金融機関からも融資が受けられなくなってしまいます。
例えば、先にA銀行が1,000万円の融資にOKを出していたとしても、最終決定はB信用金庫の結果が出てからです。もしその際に、B信用金庫がNGという決断をした場合、先にOKをもらっていたA銀行の1,000万円の融資も受けることが出来ません。
協調融資の場合、全ての金融機関からOKが出なければ、融資を受けることが出来ません。

指摘事項を改善して、再チャレンジしようとしても、すぐに申込ができる先がなく、6カ月程度の期間を空けてから再度申し込みをするしかありません。

②時間と手間かかる

協調融資の場合、複数の金融機関の審査をクリアしていかなかければならないので、通常の単独融資に比べ時間がかかります。
単独融資の場合、融資の申込から実行まで1か月半程度であるのに比べ協調融資の場合は、2~3カ月程度かかる可能性があります。

また、状況によってはそれぞれの金融機関へ出向き、資料を提出したり、それぞれの担当者と面談を行わなければなりません。金融機関ごとに提出書類も異なりますのでその分、手間がかかります。

協調融資のパターンによって、金融機関同士が情報共有を行ってくれるケースもありますが、実務上多くの場合は事業主自身で複数の金融機関とやり取りが発生します。

1-3.協調融資のパターン

協調融資はおおむね、次の3つのパターンがあります。

①日本政策金融公庫と民間の金融機関(保証協会付き融資)
②民間の金融機関の保証協会付き融資とプロパー融資
③民間の金融機関のプロパー融資メインバンクとサブバンク

それぞれ解説します。

①日本政策金融公庫と民間の金融機関(保証協会付き融資)

貸倒リスクが高いとされる創業時や、中小企業への協調融資で最も多くみられるパターンです。
金融機関にとってリスク分散ができるため、比較的融資が受けやすいのが特徴です。

保証協会付き融資とは?詳しくはこちら(準備中)

専門家からのアドバイス【マル秘テクニックを大公開】

日本政策金融公庫からすでに1,000万円以上の融資を受けていたり、地方銀行や信用金庫などの民間金融機関と取引がある場合、日本政策金融公庫から新たに融資を受けるのが難しくなることがあります。これは、日本政策金融公庫が民間金融機関の取り組みを補完することを目的としているためです。そのため、日本政策金融公庫が「支援は不要=公庫と取引は卒業」と判断し、融資を断られることがあります。

ですが、伝え方一つで、このようなケースでも日本政策金融公庫からの融資を引くことができる可能性があります。民間の金融機関からの融資をメインとし、日本政策金融公庫には支援をお願いするといった戦略です。この戦略は、伝えるニュアンスが大変重要になります。

詳しくは、専門家で相談することをおすすめします。

②民間の金融機関の保証協会付き融資とプロパー融資

多額の資金を調達したい時に利用されるパターンです。
金融機関自体は1つですが、利用する融資制度が異なっています。

保証協会付き融資とは、信用保証協会という第三者機関による保証を受けて融資を行うもので、返済不能となった場合、事業主(借主)に代わって信用保証協会が弁済を行うことになります。

一方でプロパー融資は、銀行が直接企業に対して行う融資です。
返済できなくなった場合、銀行が100%のリスクを負うことになります。

民間の金融機関からすると、保証協会付き融資は保全が取れているためリスクをおさえて多額の融資をすることが出来るようになります。
ただし、プロパー融資は、銀行が100%のリスクを負うことから、審査が厳しく行われるため、協調融資としてのハードルは、かなり高くなります。

プロパー融資とは?詳しくはこちら
▶プロパー融資とは?信用保証協会付き融資との違いを比較解説!

③民間の金融機関のプロパー融資メインバンクとサブバンク

メインバンクA銀行のプロパー融資とサブバンクB信用金庫のプロパー融資と言ったようなパターンです。
多額の融資が受けられる可能性がありますが、どちらの金融機関もリスクを負うことになりますので、最も難易度が高いパターンと言えます。

 


2.融資希望額を複数の金融機関から調達するテクニック

融資を申し込むタイミングを少しずらすだけで、融資希望額を複数の金融機関から調達できる確率を高めることができます。
協調融資の最大のデメリットは、一方の金融機関がNGを出すと、他方の金融機関からも融資が受けられなくなることでしたが、このテクニックを活用することで協調融資のデメリットを解消することが出来るのです。

具体的には、2つの金融機関に同時に融資の申込をするのではなく、1つずつ順番に申込を進める方法です。
例えば、日本政策金融公庫に融資を申込み、その結果を待ってから、民間の金融機関へ融資の打診をしていきます。

仮に、日本政策金融公庫の融資に失敗してしまっても、次に申し込む先があるため、指摘事項を改善し、再チャレンジすることができます。
時間はかかってしまいますが、全く融資が受けられない事態を避けたり、希望額の融資が受けられる可能性が高まります。

専門家からのアドバイス

・事業計画書(創業計画書)の書き方がポイント!専門家へ相談がおすすめ
この裏技を使って融資を成功させるためには、事業計画書(創業計画書)の書き方が重要です。
具体的には、1つ目の金融機関には、事業をスタートするために最低限必要な融資希望額で申込を行い、2つ目の金融機関では、1つ目の金融機関の融資結果によって不足する金額や、資金繰りを安定させるための運転資金分の融資希望額で申し込みを行っていきます。
ただし、事業計画書(創業計画書)の書き方の他にも、金融機関との交渉や面談対策など難易度が高くなるため、融資の専門家へ相談することをおすすめします。

・1,000万円以上の融資を受けたい場合は、協調融資を検討しましょう。
日本政策金融公庫も、民間の金融機関の場合も1,000万円以上の融資は、審査のハードルが高くなります。そのため、700万円と300万円といったように、金融機関を2つに分けて1,000万円未満の融資希望額で申し込みを進めた方が、融資を受けやすくなります。

・おすすめは、日本政策金融公庫→民間の金融機関の順番
創業時や中小企業は、日本政策金融公庫→民間の金融機関の順番で申し込みをしましょう。
日本政策金融公庫は、創業間もない企業や中小企業に積極的に融資を行ってくれるからです。
また、日本政策金融公庫の融資審査を通過したということは一定の信用を獲得した状態であるため、次に申込をする金融機関でも信頼できる会社であるとして、審査に有利に働きます。

・日本政策金融公庫の融資金の入金先を次に融資を申し込む金融機関に指定しましょう。
日本政策金融公庫から融資を受けた証拠にもなりますし、メインバンクとして今後利用する予定であるという意思を示すことができ、民間の金融機関からの心証が良くなり、審査に有利に働きます。


3.まとめ

協調融資は、複数の金融機関が協力して資金を提供する仕組みであり、単独では難しい大規模な融資を受けるための有力な手段です。
しかし、一方の金融機関が否認すると、他の金融機関からも融資が受けられなくなるという大きなデメリットがあります。そのため、協調融資を活用する際は慎重な検討が不可欠です。

ただし、ちょっとしたテクニックを知っておくだけで、このデメリットを克服し、複数の金融機関から融資希望額を調達できる可能性が高まります。
とはいえ、この方法を実行するにはより綿密な計画が必要となるため、融資の専門家への相談を強くおすすめします。

1,000万円を超える融資は、審査の難易度がグンと上がります。
専門家のサポートを有効活用し、成功への道を切り開きましょう。

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