ものづくり補助金とは?事業者が理解しておくべきポイントを簡単解説!

ものづくり補助金で導入した機械装置と従業員

ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者が新しい製品や技術を開発する際にかかる費用の一部を国が補助してくれる制度です。

新しい製品や技術を開発する際には、多額の設備投資が必要になり、資金面の不安を抱える方も多いです。
そのような方にとって、この、「ものづくり補助金」は、心強い味方になってくれることは間違いないでしょう。

本記事では、ものづくり補助金について、自分は活用できるのか、どのようなものが補助の対象なのか等
事業者が理解しておくべきポイントに絞り込んで解説していきます。

是非、最後までチェックしてみてください。

小規模事業者持続化補助金サポート

1.ものづくり補助金とは?

「ものづくり補助金」とは、中小企業や小規模事業者が新しい製品や技術を開発する際にかかる費用の一部を国が補助してくれる制度です。正式名称は、「ものづくり・商業・サービス補助金」 と言います。
新たな商品・サービスの開発や、生産工程の改善、サービスの提供方法の改善等を行うために必要な設備やシステムの導入費用を数千万円単位で補助してくれます。(申請する枠によって異なります。)

申請の要件や補助の対象となる経費など、事業者が理解しておくべきポイントに絞って解説していきます。

1-1.ものづくり補助金の対象者(誰が申請できる?)

ものづくり補助金は、中小企業、個人事業主、また創業1年目の事業者でも申請が可能です。
中小企業・個人事業主ともに、業種によって資本金や従業員数に制限があるため、以下の表で確認してください。資本金又は、従業員数が下記の表の数字以下である必要があります。

【ものづくり補助金の対象者 中小企業者(個人事業主を含む)】

業種資本金常時雇用する従業員数
製造業、建設業、運輸業、旅行業3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業
(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)
5,000万円100人
小売業5,000万円50人
ゴム製品製造業
(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
3億円900人
ソフトウェア業又は情報処理サービス業3億円300人
旅館業5,000万円200人
その他の業種(上記以外)3億円300人

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(15次締切分).「中小企業者(組合関連以外)」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230419.pdf,(参照2023/4/25)

ただし、申請する枠によって要件があるため、公募要領を確認する、または補助金の専門家に確認をしてください。

補助金の専門家からのアドバイス
ものづくり補助金という名前から、対象は製造業のみと思われがちですが、飲食店やIT、サービス業など業種を問わず活用することができます。
補助額が大きいため、高額な設備投資をする際は活用したい補助金です。
投資額に応じて、「小規模事業者持続化補助金」と比較して利用しやすい方で申請することをおすすめします。

小規模事業者持続化補助金について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

1-2.補助対象経費(何が対象?)

補助の対象となる経費は、主に新たなサービスの開発や生産工程の改善のために必要な設備等の購入費用です。

機械装置・システム構築費 ①機械・装置、工具・器具の購入、製作、借用に要する経費

専用ソフトウェア情報システムの購入借用に要する経費

③改良・修繕又は据付けに要する経費

運搬費運搬料宅配郵送料等に要する経費
技術導入費 知的財産権等の導入に要する経費
知的財産権等関連経費 特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用等
外注費 新製品サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)検査等

一部を外注(請負委託等)る場合の経費
専門家経費 本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経
クラウドサービス利用費クラウドサービスの利用に関する経費
原材料費試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費
海外旅費 海外渡航及び宿泊等に要する経費
通訳・翻訳費 通訳及び翻訳を依頼する場合に支払われる経費
広告宣伝・販売促進費 海外展開に必要な広告(パンフレット動画真等)の作成及び媒体掲載展示会出展等ブランディングプロモーションに係る経費

★:機械装置・システム構築費以外の経費の補助上限額あり
◎:上限額=補助対象経費総額(税抜)の2分の1
▲:上限額=補助対象経費総額(税抜)の3分の1
■:上限額=補助対象経費総額(税抜)の5分の1
※1:グローバル市場開拓枠のみ対象
※2:グローバル市場開拓枠のうち②海外市場開拓(JAPANブランド)類型のみ対象

ものづくり・商業・サービス補助金公 募要領概要版 15次締切分.「どのような経費補助できる?」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98%E6%A6%82%E8%A6%81%E7%89%88_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230420.pdf,(参照2023/4/25)

1-3.補助金額(いくらもらえる?)と5つの枠

ものづくり補助金は、取組の内容によって5つの枠に分かれており、枠によってもらえる補助金の金額が異なります。それぞれの枠には条件があり、条件を満たすことで、補助金額の上限のアップや補助率をUPすることができます。5つの枠の概要と、補助金額について解説していきます。

1-3-1.通常枠

通常枠は、新たな商品・サービスの開発や、生産工程の改善、サービスの提供方法の改善等を行うために必要な設備やシステムの導入費用を支援するものです。
補助率は必要な経費の2分の1、補助金額は、750万円~1,250万円です。

【補助金額/補助率】

従業員規模補助上限金額補助率補助額(例)
5人以下750万円以内2分の1以内(小規模企業者・小規模事業者は3分の2経費1,000万円の場合:500万円
6人~20人1,000万円以内経費2,000万円の場合:1,000万円
21人以上1,250万円以内経費3,000万円の場合:1,250万円

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(15次締切分).「通常枠」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230419.pdf,(参照2023/4/25)

※小規模企業者・小規模事業者とは、常勤従業員数が、製造業その他・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の会社又は個人事業主を言います。
特に規模の小さい事業者の場合、補助率が3分の2に引上げられます。

1-3-2.回復型賃上げ・雇用拡大枠

回復型賃上げ・雇用拡大枠は、賃上げや雇用拡大に取り組む事業者が行う、新たな商品・サービスの開発や生産工程の改善、サービスの提供方法の改善の取り組みに必要な設備やシステムの導入費用を支援するものです。
補助率は必要な経費の3分の2、補助金額は750~1,250万円です。
賃金引上げの取り組みをすることで、補助率を通常枠に比べて高くすることができます。

【補助金額/補助率】

従業員規模補助上限金額補助率補助額(例)
5人以下750万円以内3分の2以内経費1,000万円の場合:666万円
6人~20人1,000万円以内経費2,000万円の場合:1,000万円
21人以上1,250万円以内経費3,000万円の場合:1,250万円

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(15次締切分).「回復型賃上げ・雇用拡大枠」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230419.pdf,(参照2023/4/25)

1-3-3.デジタル枠

デジタル枠は、AI・IoT、センサー、デジタル技術等を開発した遠隔操作や自動制御等の機能を有する製品の開発や、AIやロボットを活用した生産工程やサービスの提供方法の改善などの事業を実施する事業者に対して、事業の実施に必要な設備やシステム導入費用を支援するものです。
補助率は必要な経費の3分の2、補助金額は750~1,250万円です。

【補助金額/補助率】

従業員規模補助上限金額補助率補助額(例)
5人以下750万円以内3分の2以内経費1,000万円の場合:666万円
6人~20人1,000万円以内経費2,000万円の場合:1,000万円
21人以上1,250万円以内経費3,000万円の場合:1,250万円

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(15次締切分).「デジタル枠」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230419.pdf,(参照2023/4/25)

※申請には、その他要件があります。詳しくは公募要領の確認又は専門家に問合せてください。

1-3-4. グリーン枠

グリーン枠は、省エネや環境性能にすぐれた製品・サービスの開発や、労働生産性の向上に伴う脱炭素に資する設備投資等を行う事業者に対して、事業の実施に必要な設備やシステム導入費用を支援するものです。
補助率は必要な経費の3分の2、補助金額は750~4,000万円です。

※グリーン枠は温室効果ガス削減の取り組み内容によって3段階の補助上限額が設定されています
申請類型の3段階、「エントリー」「スタンダード」「アドバンス」の要件が細かく定められていますので、それぞれ確認が必要です。

詳しくは公募要領または、専門家に問い合わせてください。

 

【補助金額/補助率】

グリーン枠の補助金額と補助率

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(15次締切分).「グリーン枠」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230419.pdf,(参照2023/4/25)

1-3-5. グローバル市場開拓枠

グローバル市場開拓枠は、海外事業の拡大・強化等のために、革新的な製品やサービス開発、生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システムの導入費等を支援してくれるというものです。
補助率は必要な経費の2分の1、補助上限金額は最大3,000万円です。

【補助金額/補助率】

補助上限金額補助率補助額(例)
3,000万円以内(下限額100万円)2分の1以内(小規模企業者・小規模事業者は3分の2経費7,000万円の場合:3,000万円
経費5,000万円の場合:2,500万円
経費3,000万円の場合:1,500万円

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(15次締切分).「グローバル市場開拓枠」.https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/15th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98_15%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20230419.pdf,(参照2023/4/25)

※小規模企業者・小規模事業者とは、常勤従業員数が、製造業その他・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の会社又は個人事業主を言います。
特に規模の小さい事業者の場合、補助率が3分の2に引上げられます。

製造業の人たち


2.申請の流れ・スケジュール

ものづくり補助金は通年で公募を行っていますが、約3カ月に1回のペースで締め切りが定められています。
また、申請から実際の補助金の入金までにいくつかの工程をクリアする必要があります。
補助金の申請申請から補助金受取・その後の流れについて詳しく説明していきます。

ものづくり補助金の申請の流れは以下の通りです。

ものづくり補助金の申請の流れ・スケジュール

①事前準備(GビズIDの取得)

ものづくり補助金の申請はすべて電子申請システムのみで受付しています。
電子申請には、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要になります。
アカウント発行までに2週間程度かかるため、早めの行動をおすすめします。

GビズIDプライムアカウントの取得方法について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

②申請

ものづくり補助金の申請には、事業計画書をはじめとした一定の書類の提出が必要です。
申請する枠によっても、必要書類が異なりますので、詳しくは公募要領または、専門家に問い合わせるようにしてください。
必要書類が揃ったら、電子申請を行います。
補助金の締切日以降、審査に2ヶ月ほど時間がかかります。

補助金の専門家のアドバイス
補助金には、審査があり審査を通過しなければ補助金は受け取ることはできません。
事業計画書をしっかりと作り込み補助事業の可能性をアピールする必要があります。
直近、第10次~第13次回までの採択率は下記の通りです。
締切回採択率
一般型グローバル型
1061.2%40.0%
1159.4%40.8
1258.9%39.3
1358.4%39.3

事業計画書は、補助金を申請する企業がどのような製品・技術を開発し、どのような市場に展開するかなど、具体的なビジネスプランを記載するものです。
必要に応じて、認定支援機関など、補助金や事業計画書作成の専門家に相談することも検討しましょう。
補助金の審査をクリアするノウハウを持っており、補助金の採択率のUPが期待できます。

③採択通知

補助金の締切日のおおよそ2カ月後に申請したすべての事業者に採択結果が通知されます。
ものづくり補助金の公式ホームページや電子メール、郵送で通知されます。

④交付申請/交付決定

採択された事業者は、補助対象経費を精査し、補助金の交付申請手続きを行います。
交付申請にも審査があり、交付申請が承認されて初めて交付決定となります。
交付決定となることで、正式に補助金がもらえる権利を得ます。

⑤補助事業実施期間

交付決定後、10カ月間以内に補助事業実施し、完了させる必要があります。
グローバル市場開拓枠については12カ月間になります。
この間に中間検査や実績報告等の作業も行います。

⑥補助金の交付額の確定検査と補助金の請求/受取

補助事業が完了した後に、補助金の交付額の確定検査を行い、検査をクリアするとやっと補助金を受け取ることができます。

⑦事業化状況報告

補助金を受け取った後も、補助事業完了後5年間、毎年4月に事業化状況報告を行う必要があります。

以上が、補助金の申請から補助金の受取・その後の流れです。

小規模事業者持続化補助金サポート

3.まとめ

いかがでしたか?

今回はものづくり補助金について、事業者が理解しておくべきポイントに絞り込んで解説しました。

ものづくり補助金は、
●新たな商品・サービスの開発をしたい
●生産工程の改善、サービスの提供方法の改善のために新たな機械やシステムの導入をしたい

という事業者にとって、ぴったりの補助金です。

補助金は返済する必要がなくもらえるお金です。
設備投資は多額の資金が必要になるため、資金面の不安を抱える方も多いですが、ものづくり補助金を活用することでリスク最小限に抑えた設備投資ができます。

ものづくり補助金を利用して新たなビジネスの可能性を広げていきましょう。

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