
販路拡大・業務効率化・新規ビジネスに活用できる補助金
最大250万円の補助金を受け取るチャンスがあります!
「もっと多くのお客様に商品やサービスを届けたい」
「業務を効率化して生産性を向上させたい」
「新しいビジネスに挑戦したい」
―そんな思いを持つ小規模事業者の方に朗報です!
「小規模事業者持続化補助金」は、販路拡大や業務効率化、新規事業の立ち上げを後押しする、心強い補助金制度です。
本記事では、2025年最新の補助金情報や申請のポイントを分かりやすく解説します。
事業の成長を加速させるチャンスを逃さないよう、ぜひ最後までご覧ください!
2025年度最新スケジュール
・一般型(第17回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
・創業型(第1回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
1. はじめに:小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者が、販路開拓や業務効率化などを目的とした取り組みに対して支給される補助金です。
機械装置、チラシ作成、店舗改装、広告宣伝など、比較的幅広い経費が対象になるため、創業間もない事業者や、初めて補助金を申請する方にも取り組みやすい制度です。
【申請できる事業者】
次のいずれかに当てはまる小規模事業者(法人・個人事業主)が対象です。
・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):従業員5人以下
・製造業・宿泊業・娯楽業・その他の業種:従業員20人以下
【補助金額・補助率】
補助金額や補助率は申請枠によって異なりますが、通常枠では補助率2/3、補助上限50万円。
特定の条件を満たす事業者には、補助上限が最大250万円まで引き上げられる特例枠もあります。
【補助対象経費】
小規模事業者持続化補助金の対象となる経費は、販路開拓や業務効率化に直接つながる取り組みに使われる費用です。
具体的には、広告費、設備導入費などが対象になります。
ただし、事業と無関係な経費や汎用性の高い物品の購入費などは対象外となるため注意が必要です。
経費項目 | 具体例 |
機械装置等費 | ・高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子・ベビーチェア |
広報費 | ・チラシ・カタログの外注や発送 ・新聞・雑誌等への商品・サービスの広告 ・看板作成・設置 試供品(販売用商品と明確に異なるものである場合のみ) ・販促品(商品・サービスの宣伝広告が掲載されている場合のみ) ・郵送による DM の発送 ・街頭ビジョンやデジタルサイネージ広告への掲載 |
ウェブサイト関連費 | ・商品販売のためのウェブサイト作成や更新 ・インターネットを介したDMの発送 インターネット広告 ・バナー広告の実施 効果や作業内容が明確なウェブサイ トのSEO 対策 ・商品販売のための動画作成 ・システム開発、構築に係る経費(インターネットを活用するシステム、スマートフォン用のアプリケーション、業務効率化のためのソフトウェアなど) ・SNSに係る経費 |
展示会等出展費 | 新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費 |
旅費 | ・展示会への出展や、宿泊施設への宿泊代 ・バス運賃・電車賃・新幹線料金(指定席購入含む) ・航空券代(燃油サーチャージ含む。エコノミークラス分の料金までが補助対象)、航空保険料、出入国税 |
新商品開発費 | ・新製品・商品の試作開発用の原材料の購入 ・新たな包装パッケージに係るデザイン費用 |
借料 | 機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費 |
委託・外注費 | ・店舗改装・バリアフリー化工事 利用客向けトイレの改装工事 ・製造・生産強化のためのガス・水道・排気工事 ・移動販売等を目的とした車の内装・改造工事 ・従業員の作業導線改善のための従業員作業スペースの改装工事 ・インボイス制度対応のための取引先の維持・拡大に向けた専門家(税理士、公認会計士、中小企業診断士等)への相談費用 |
【補助対象外となる経費の例】
項目 | 具体例 |
汎用性のあるもの | 自動車、オートバイ、キッチンカー、自転車、パソコン、タブレット端末、事務用プリンター、文房具など |
通常の事業活動にかかる経費 | 商品の仕入、老朽化した既存機械の取り替え費用など |
国が助成するほかの制度を利用している事業と重複する経費 | ・就労継続支援A型・B型事業所など障害福祉サービスと重複する経費 ・デイサービス、介護タクシー等の居宅型介護サービス事業者で介護報酬が適用されるサービス ・保険適用診療にかかる経費 |
販売や有償レンタルを目的とした製品、商品等の生産・調達にかかる経費 | ・塾や教室等で使用する有料教材の制作費用 ・レンタル事業を営む事業者がレンタル機材を購入する費用 ・電子書籍や本の出版にかかる費用 ・有償スペースの改装費用 |
その他、補助対象として認められない経費 | ・フランチャイズチェーン本部との取引によるもの ・個人からの購入、オークションによる購入 ・消耗品 ・駐車場代、保証金、敷金、仲介手数料、光熱費 ・不動産購入、取得費、修理費、車検費用 |
上記の他、補助金の交付決定前に発注、契約、購入、支払を行ったものも補助対象外となりますので注意してください。
2. 最新の小規模事業者持続化補助金の特徴(2025年度)
2025年度版は、従来の類型・枠の見直しが行われています。
2025年度版は、以下の4つの類型が設けられています。
- 一般型
- 創業型
- 共同・協業型
(地域の支援機関が主体となり、10者以上の小規模事業者と連携して申請するもの) - ビジネスコミュニティ型
(商工会・商工会議所の内部組織等(青年部、女性部等)を対象として支援をするもの)
今回は、一般的によく利用される「一般型」と「創業型」について詳しく解説していきます。
また、今回から、類型ごとに公式HPが分けられていますので注意が必要です。
2-1.一般型
小規模事業者持続化補助金にはいくつかの申請枠がありますが、まず確認すべきなのは「一般型」です。
一般型の補助上限額は基本50万円ですが、特定の条件を満たすと補助金が上乗せされ、最大250万円まで増額されます。
補助率は原則2/3です。
▶商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金(一般型)公式HP
▶商工会地区 小規模事業者持続化補助金(一般型)公式HP
補助率 | 2/3(賃上げ特例のうち赤字事業者は3/4) |
補助上限額 | 50万円 |
インボイス特例 | 上記補助上限額に50万円を上乗せ |
賃金引上げ特例 | 上記補助上限額に150万円を上乗せ |
補助上限額のパターン
・基本のみ(上乗せなし):50万円
・インボイス特例適用(+50万円):100万円
・賃金引上げ特例適用(+150万円):200万円
・インボイス特例 + 賃金引上げ特例適用(+50万円 +150万円):250万円
上乗せ特例を受けるためには、特定の条件を満たす必要があります。
インボイス特例・賃金引上げ特例について詳しく解説していきます。
インボイス特例
「インボイス特例」とは、免税事業者がインボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応するため、課税事業者へ転換した場合に、補助上限額が“50万円上乗せされる”特例措置です。
つまり、通常の補助上限額が50万円のところ、インボイス特例を使えば最大100万円の補助が受けられる可能性があるという、非常にメリットの大きい制度です。
ただし、インボイス特例を適用するためには特定の条件を満たす必要があります。
インボイス特例の適用要件
以下のいずれかに該当し、インボイス発行事業者として登録済みの事業者
✅ 2021年9月30日~2023年9月30日までの間に、1度でも免税事業者だった事業者
✅ 2023年10月1日以降に創業した事業者
(※)過去に小規模事業者持続化補助金〈一般型〉を「インボイス枠」で採択を受けた事業者は、本特例の対象外となります。
賃金引上げ特例
「賃金引上げ特例」とは、補助事業実施期間内に事業場内最低賃金を+50円以上賃上げした事業者に対して、補助上限額が“150万円上乗せされる”特例措置です。
つまり、通常の補助上限額が50万円のところ、賃金引上げ特例を使えば最大200万円の補助が受けられる可能性があるという、非常にメリットの大きい制度です。
さらに、業績が赤字の事業者については、補助上限額の引き上げに加えて、補助率を2/3から3/4へ引き上げられます。
ただし、賃金引上げ特例を適用するためには特定の条件を満たす必要があります。
(※)事業場内最低賃金とは、とは、国が定めた地域別最低賃金とは別に、その会社やお店で実際に働く従業員に支払っている中で最も低い時給のことを指します。
賃金引上げ特例の適用要件
・補助事業実施期間中に、事業場内最低賃金を+50円以上引き上げること。
以下の資料の提出が必要となります。
(申請時)
・労働基準法に基づく直近1ヶ月分の賃金台帳の写し
・雇用条件(1日の所定労働時間、年間休日)が記載された書類の写し
※雇用契約書、労働条件通知書、就業規則等
(採択後の実績報告時)
・補助事業終了時点における直近1ヶ月分の労働基準法に基づく賃金台帳の写し
・賃金引上げ後の雇用条件(1日の所定労働時間、年間休日)が記載された書類の写し
※雇用契約書、労働条件通知書、就業規則等
(※)申請時点で従業員がいない場合は、本特例の対象外となります。
2-2.創業型
創業後3年以内の事業者は、創業型に申請できる可能性があります。(※申請要件あり)
創業型の補助上限額は200万円ですが、インボイス特例の条件を満たすと50万円上乗せされ、最大250万円まで増額されます。
補助率は原則2/3です。
一般型に比べ、補助上限額が大きくなりますので、申請要件に合致するか要チェックです。
▶商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金(創業型)公式HP
補助率 | 2/3 |
補助上限額 | 200万円 |
インボイス特例 | 上記補助上限額に50万円を上乗せ |
ただし、創業型への申請及び、インボイス特例を適用するためには特定の条件を満たす必要があります。
創業型の申請要件
・「特定創業支援等事業」の支援を受けていること
・その支援を受けた日が、公募締切日からさかのぼって3年以内であること
・開業日(設立年月日)が、公募締切日からさかのぼって3年以内であること
以下の資料の提出が必要になります。
・特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書の写し
・現在事項全部証明書または、履歴事項全部証明書の原本(法人の場合)
・開業届の写し、電子申告した場合は「受付結果(受信通知)」の写し(個人事業主の場合)
(補足ポイント)
※上記の支援を受けた日と開業日の両方が、過去3年以内である必要があります。
※該当の支援を受けていない場合、この要件を満たすことはできません。
※特定創業支援等事業とは、創業に必要な知識(経営・財務・人材育成・販路開拓)を身につけるために、市区町村などが実施する国の認定を受けた創業者向けの支援プログラムです。
インボイス特例の適用要件
「インボイス特例」とは、免税事業者がインボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応するため、課税事業者へ転換した場合に、補助上限額が“50万円上乗せされる”特例措置です。
以下のいずれかに該当し、インボイス発行事業者として登録済みの事業者
✅ 2021年9月30日~2023年9月30日までの間に、1度でも免税事業者だった事業者
✅ 2023年10月1日以降に創業した事業者
3. 申請方法
補助金を獲得するためには、事前準備がすべて。
スケジュールと計画を立てて、段階的に申請を進めましょう。
小規模事業者持続化補助金の申請は、書類作成や商工会議所との連携が必要なため、余裕を持った準備が重要です。
また、補助金は採択されたあとも補助金を受け取るまでいくつかのステップを踏まなければなりません。
確実に補助金を受け取るためにも、あらかじめ確認しておきましょう。
以下の流れに沿って申請を進めていきます。
ステップ⓪:事前準備
ステップ①:申請類型の確認
ステップ②:必要書類の準備
ステップ③:事業計画の作成
ステップ④:商工会議所、商工会に事業支援計画(様式4)の発行依頼
ステップ⑤:電子システムにアップロード・申請
ステップ⑥:採択結果発表
ステップ⑦:見積書の提出(※2025年度変更点)
ステップ⑧:交付決定
ステップ⑨:補助事業実施期間
ステップ⑩:補助金額の確定
ステップ⑪:補助金の請求
ステップ⑫:補助金の交付
ステップ⑬:事業効果報告書の提出
ステップ⓪:事前準備
小規模事業者持続化補助金の申請は、電子申請システムを利用します。
※書面での申請は廃止されています。
電子申請システムを利用するには、「gBizIDプライム」アカウントの取得が必要です。
アカウントの取得には、1~2週間程時間を要しますので、早めに取得作業を行ってください。
gBizIDは、国のオンライン申請システム「jGrants(ジェイグランツ)」を利用するための共通アカウントです。
補助金や社会保険の手続きなど、複数の公的申請に共通して使えるため、一度取得すれば今後も活用できます。
こちらから取得できます。
▶GビズID|Home
gBizIDの取得方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
▶補助金の申請にはGビズIDが必須!パソコンが苦手でも大丈夫!GビズIDの取得方法8ステップ
ステップ①:申請類型・特例適用の確認
まずは、どの類型(一般型・創業型)にするのか、どの特例が適用できるのか確認しましょう。
〈一般型の申請パターン〉
- 基本のみ(上乗せなし):50万円
- インボイス特例適用(+50万円):100万円
- 賃金引上げ特例適用(+150万円):200万円
- インボイス特例 + 賃金引上げ特例適用(+50万円 +150万円):250万円
〈創業型の申請パターン〉
- 基本のみ(上乗せなし):200万円
- インボイス特例適用(+50万円):250万円
申請する類型、適用する特例によって申請の際に必要となる書類等が異なります。
ステップ②:必要書類の準備
次に、申請に必要な書類を準備します。
提出書類が揃っていない、不備があると失格扱いとなってしまいます。
〈一般型 必要書類一覧〉
書類名 | 法人 | 個人 |
事業支援計画(様式4) ※地域の商工会商工会議所が発行します。 詳しくはこちらで解説します。 | 〇 | 〇 |
貸借対照表および損益決算書(直近1年分) ※決算期を一度も迎えていない場合は、売上台帳等 | 〇 | ー |
直近の確定申告書 ※一度も確定申告迎えていない場合、開業届及び売上台帳等 | ― | 〇 |
現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書 ※決算期を一度も迎えていない場合のみ | 〇 | ー |
〈一般型 インボイス特例を適用する場合の必要書類〉
書類名 | 法人 | 個人 |
〈登録済みの事業者〉 ・適格請求書発行事業者の登録通知書の写し 〈電子申告(e-Tax)で登録申請手続き中の事業者〉 ・登録申請データの「受信通知」 | 〇 | 〇 |
〈一般型 賃金引上げ特例を適用する場合の必要書類〉
書類名 | 法人 | 個人 |
直近1ヶ月間における労働基準法に基づく賃金台帳(役員、専従者従業員を除く全従業員分) | 〇 | 〇 |
役員、専従者従業員を除く全従業員の雇用条件(1日の所定労働時間、年間休日)が記載された書類 例:雇用契約書、労働条件通知書、就業規則等 | 〇 | 〇 |
〈赤字事業者(法人のみ〉 直近1期に税務署へ提出した法人税申告書の別表1・4 の写し | 〇 | ー |
〈創業型 必要書類一覧〉
書類名 | 法人 | 個人 |
事業支援計画(様式4) ※地域の商工会商工会議所が発行します。 詳しくはこちらで解説します。 | 〇 | 〇 |
貸借対照表および損益決算書(直近1年分) ※決算期を一度も迎えていない場合は、売上台帳等 | 〇 | ー |
直近の確定申告書 ※一度も確定申告迎えていない場合、開業届及び売上台帳等 | ― | 〇 |
現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書 | 〇 | ー |
開業届 ※電子申告した場合は「受付結果(受信通知)」の写し | ー | 〇 |
特定創業支援等事業を受けたことの証明 | 〇 | 〇 |
特定創業支援等事業による支援を受けた創業計画書 | 〇 | 〇 |
〈創業型 インボイス特例を適用する場合の必要書類〉
書類名 | 法人 | 個人 |
〈登録済みの事業者〉 ・適格請求書発行事業者の登録通知書の写し 〈電子申告(e-Tax)で登録申請手続き中の事業者〉 ・登録申請データの「受信通知」 | 〇 | 〇 |
ステップ③:事業計画(経営計画書・補助事業計画書)の作成
補助金申請において最も重要なのが「事業計画書(経営計画書・補助事業計画書)」です。
誰が読んでもわかる説明と、審査員に“納得”してもらえる内容が求められます。
審査の観点を理解し、作成してみましょう。
実際の事業計画書の提出は電子システムに直接入力することになります。
申請フォームに直接入力しても構いませんが、事業計画書に記載すべき内容が事前に公開されていますので、ワードやエクセルを使って下書きを作成し、何度もブラッシュアップしてから申請フォームにはコピー&ペーストで入力することをオススメします。
【事業計画書へ記載すべき内容(入力項目)】
経営計画兼補助事業計画①(様式2)
〈経営計画〉
1.企業概要
2.顧客ニーズと市場の動向
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
4.経営方針・目標と今後のプラン
〈補助事業計画〉
1.補助事業で行う事業名(30文字以内)
2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容
3.業務効率化(生産性向上)の取組内容
4.補助事業の効果
以下の観点が審査の基準になりますので、しっかり意識して作成しましょう。
Ⅰ.基礎審査―まずは“失格”にならないことが大前提!
以下の条件を満たしていないと、書類審査の前に失格扱いになります。
・必要な提出書類がすべてそろっているか?
・対象者・対象事業・補助経費などが、要件に合っているか?
・実施能力があるか?(事業をきちんと遂行できる体制があるか)
・小規模事業者本人が主体的に計画・実行する内容か?
Ⅱ.計画審査―補助金の中身で選ばれるのはここ!
提出された事業計画の質・実現性・効果が総合評価されます。
加点方式で審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択される仕組みです。
ポイントは次の通りです。
①自社の経営状況分析の妥当性
自社の強み・弱み、現状を客観的に分析できているか?
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
将来の目標が明確で、顧客ニーズや市場動向に合っているか?
③補助事業の有効性
取組内容が具体的で、販路開拓に効果がありそうか? 実現可能か? デジタル活用や独自性があるか?
④積算の適切性
経費内容が事業と合致し、金額が妥当か?見積書と整合しているか?
Ⅲ.加点審査―該当すれば、採択の後押しに!
加点は【重点政策加点】、【政策加点】からそれぞれ1種類、合計2種類まで選択することが出来ます。
一般型と創業型で加点項目が異なりますので、それぞれの加点項目を確認しましょう。
〈一般型 加点審査〉
【重点政策加点】 | 【政策加点】 |
①赤字賃上げ加点 赤字でも賃上げする事業者を加点評価 ②事業環境変化加点 物価高騰などの影響を受けている事業者を加点評価 ③東日本大震災加点 | ①賃金引上げ加点 |
〈創業型 加点審査〉
【重点政策加点】 | 【政策加点】 |
①事業環境変化加点 物価高騰などの影響を受けている事業者を加点評価 ②東日本大震災加点 東京電力福島第一原子力発電所の影響を受けている事業者を加点評価 ③くるみん・えるぼし加点 くるみん認定、えるぼし認定を受けている事業者を加点評価 ④地方創生型加点 地域資源や地域コミュニティに貢献する事業計画を策定している事業者を加点評価 | ①経営力向上計画加点 経営力向上計画の認定を受けている事業者を加点評価 ②事業承継加点 事業承継を進めている事業者を加点評価 ③過疎地域加点 過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展に繋がる取組を行う事業者を加点評価 ④一般事業主行動計画策定加点 一般事業主行動計画を公表している事業者を加点評価 ⑤後継者支援加点 アトツギ甲子園のファイナリストになった事業者を加点評価 ⑥小規模事業者卒業加点 従業員を増やし、小規模事業者として定義する従業員の枠を超え事業規模を拡大する事業者を加点評価 ⑦事業継続力強化加点 事業継続力強化計画の認定を受けている事業者を加点評価 |
選択する加点項目により、別途提出が必要な書類等があります。
詳しくは専門家に問い合わせてください。
小規模事業者持続化補助金の事業計画書の書き方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
▶小規模事業者持続化補助金の計画書の書き方8ステップ!採択率UPのコツを補助金の専門家が伝授!
ステップ④:商工会議所、商工会に事業支援計画(様式4)の発行依頼
地域の商工会議所、商工会に「事業支援計画書(様式4)」の発行依頼を行います。
事前に電話連絡をして、訪問予約をしてください。
予約当日は、電子申請システムに「経営計画」および「補助事業計画」の入力したものを印刷し、その他、申請に必要な書類を持参しましょう。
商工会議所・商工会の担当者により、事業計画の内容や提出書類の過不足、要件を満たしているか否かの確認が行われ、「事業支援計画書(様式4)」が交付されます。
事業支援計画(様式4)の発行受付締切は、補助金の応募締切の10日程前となっています。
予約が埋まってしまうこともありますので、遅くとも補助金の応募締切の2週間前には、商工会議所、商工会に連絡をしておくようにしましょう。
2025年度最新スケジュール
・一般型(第17回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
※事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
・創業型(第1回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
※事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
ステップ⑥:採択結果発表
応募締切後、審査期間となります。
審査は一斉に行われ、採択結果は、およそ1ヶ月半~2カ月後に公式サイトにて発表となります。
採択された事業者には、事務局より「採択通知書」が送付されます。
※注意※
採択されたからといって、すぐに事業を始めてはいけません。
ステップ⑧での、交付決定通知を受け取るまでは、契約・発注・支払は進めてはいけません。
交付決定通知前に、契約・発注・支払等を行ってしまった経費は、補助の対象外となります。
ステップ⑦:見積書の提出(※2025年度変更点)
2025年度からの変更点として、交付決定前に見積書の提出が必須となりました。
補助対象経費の内容に応じて、2社以上の相見積もりが求められる場合があります。
適切な業者選定の透明性を確保するための重要なプロセスです。
準備不足だと交付決定が遅れるため、補助金の申請段階で業者を選定し見積書を発行しておくことをオススメします。
ステップ⑧:交付決定
提出した見積書などの書類を踏まえ、事務局によって内容が確認されます。
問題がなければ、「交付決定通知書」が発行されます。
この通知を受けてはじめて、補助対象経費の支出が可能になります。
交付決定日より前に契約・支出した費用は補助対象外となるので注意が必要です。
ステップ⑨:補助事業実施期間
交付決定通知を受け取った後、実際に補助対象となる事業を実施する期間に入ります。
補助事業実施期間は、交付決定日から各申請回ごとに定められた期日までとなります。
約1年間の期間が定められています。
交付決定までに時間がかかるとその分、補助事業実施期間が短くなりますので注意が必要です。
事業の実施スケジュールは公募要領で定められており、定められた期間内に事業の完了・支出・納品を終える必要があります。
例えば、ホームページの作成、チラシの印刷、設備の導入など、計画したすべての取り組みをこの期間内に実施しなければなりません。
実施期間を過ぎた支出は補助対象外となるため、スケジュール管理が非常に重要です。
2025年度最新スケジュール
・一般型(第17回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
※補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
・創業型(第1回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
※補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
ステップ⑨:実績報告書の提出
補助対象事業が完了した後、実際に支払った経費の内容や活動の実績をまとめた「実績報告書」を提出します。領収書や納品書、写真などの証拠資料を添付し、支出が適切に行われたことを証明する必要があります。報告書の内容が不十分だと、補助金が減額されることもあるため、正確で詳細な報告が求められます。
実績報告書は、補助事業が完了したら速やかに提出してください。
補助事業が終了した日から起算して30日を経緯かした日、または各申請回ごとに定められている「補助事業提出期限」のいずれか早い日までに提出しなければなりません。
期日までに実績報告書をしていない場合は、交付決定が取り消されてしまいます。
2025年度最新スケジュール
・一般型(第17回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
※補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
・創業型(第1回)
申請受付開始:令和7年5月1日(木)
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切:令和7年6月3日(火)
応募締切:令和7年6月13日(金)17:00
補助事業実施期間:交付決定から2026年7月31日まで
※補助事業実績報告提出期限:2026年8月10日まで
ステップ⑩:補助金額の確定
実績報告書の内容をもとに、補助金事務局が支出の妥当性を審査します。
問題がなければ、最終的な補助金額が確定されます。
必要に応じて、補助金額の一部が減額される場合もありますので、領収書や支出内容に不備がないか事前にしっかり確認しておくことが重要です。
ステップ⑪:補助金の請求
補助金額が確定した後、事業者は補助金の請求手続きを行います。
事務局指定の様式に沿って、請求書を提出します。
請求書の記載ミスや添付漏れがあると、振込が遅れる場合があるので注意が必要です。
ステップ⑫:補助金の交付
請求手続きが完了し、審査に問題がなければ、指定の銀行口座に補助金が振り込まれます。
通常、請求から振込までは数週間程度かかります。
このように、補助金の申請から実際の補助金の入金までは1年以上かかります。
申請したらすぐにもらえるものではないので、注意しましょう。
ステップ⑬:事業効果報告書の提出
補助事業の終了から1年後の状況について、「事業効果報告書」の提出が求められます。
この報告書では、補助金を活用して得られた成果や効果(売上の増加、販路拡大など)を記載します。
補助金の成果を証明する重要な資料であり、今後の補助金申請に影響する可能性もあるため、丁寧に作成しましょう。
以上が補助金の申請から、最終の報告までの流れです。
補助金の獲得は、準備から実施、報告、そして成果の確認まで続く「長期戦」です。
だからこそ、スケジュール管理と丁寧な対応が、採択と確実な入金につながる最大のカギになります。
3. まとめ|補助金は“事前準備”がカギ!
小規模事業者持続化補助金は、「挑戦したい事業者」を全力で応援する制度です。
補助額は最大250万円と大きく、業務効率化や販路開拓、新規事業の立ち上げなど、多様な用途に活用できます。しかし、採択されるためには「制度の理解」と「事前準備」が欠かせません。
特に重要なのは、以下の3点です
・類型(一般型・創業型)と特例の適用可否を正しく確認すること
・商工会・商工会議所との連携を早めに行うこと
・事業計画書や申請書類の精度を高めること
さらに、採択後も、補助金が実際に入金されるまでには1年以上のプロセスを伴います。
スケジュール管理と丁寧な報告対応が、補助金活用の成否を分けるポイントです。
事前に必要な情報をしっかり把握し、自社の成長戦略に活かしましょう!
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