【2023年最新版!】事業再構築補助金とは?概要と最新第10回公募以降の変更点を専門家が解説!【業種別活用事例付き!】

お金を持つ男性と補助金申請者

事業再構築補助金とは何か?概要や2023年最新、第10回公募以降の変更点を知りたい方必見!

ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化や、物価高騰など事業者を取り巻く環境は未だ厳しく、大きな不安を抱えているのではないでしょうか?

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに急速に変化していった経済社会に対応するべく、経済産業省は令和3年3月から思い切った事業再構築をする中小企業等の挑戦を支援する「事業再構築補助金」の公募を複数回実施してきました。(令和3年3月~令和5年3月までに第1~9回の公募が終了)

この「事業再構築補助金」が令和5年3月30日公募開始の第10回公募より、申請要件や新たな枠の新設など大きく変更されています。

そこで今回は、事業再構築補助金の概要に加え、2023年最新版第10回公募以降の変更点についてわかりやすく解説していきます。
是非、参考にしてみてください。

事業再構築補助金サポート

1.事業再構築補助金とは?

事業再構築補助金とは、中小企業や個人事業主が、数千万円の補助金がもらえる補助金制度です。
新たな事業の展開や、業種・業態転換を伴う思い切った取り組みを行う中小企業等を支援する補助金です。
一定の要件を満たした中小企業や個人事業主、中堅企業が対象です。

申請要件や、補助率・補助金額は、申請する枠や従業員数により異なります。
詳しくは下記の表をご覧ください。

【事業再構築補助金の概要(中小企業・個人事業主の場合)】

申請枠申請要件の概要従業員数補助率補助上限
【NEW】
成長枠
・市場拡大要件
・給与額増加要件
20人以下2分の12,000万円
21~502分の14,000万円
51~1002分の15,000万円
101人以上2分の17,000万円
【NEW】
物価高騰対策・回復再生応援枠
・売上減少要件
 または
・再生要件
5人以下3分の21,000万円
6~203分の21,500万円
21~503分の22,000万円
51人以上3分の23,000万円
最低賃金枠・売上減少要件
・最低賃金要件
5人以下4分の3500万円
6~104分の31,000万円
21人4分の31,500万円
グリーン成長枠
(NEWエントリー)
・グリーン成長要件
・給与総額増加
20人以下2分の14,000万円
21~502分の16,000万円
51人~2分の18,000万円
グリーン成長枠
(スタンダード)
・グリーン成長要件
・給与総額増加
2分の11億円
【NEW】
産業構造転換枠
・市場縮小要件20人以下3分の22,000万円
21~503分の24,000万円
51~1003分の25,000万円
101人以上3分の27,000万円

※サプライチェーン強靭枠については割愛しています。


2.事業再構築補助金活用の3つのメリット

事業再構築補助金を活用した場合のメリットは主に次の3つです。

①リスク最小限で新規事業投資ができる!
②収益拡大のチャンス
③販路拡大のチャンス

①リスク最小限で新規事業投資ができる!

リスクを最小限に抑えて、新規事業の投資ができます。
補助金は返済する必要がなくもらえるお金です。

新事業の展開はなかなか勇気のいる事ですが、この事業再構築補助金は、新たなチャレンジをする事業者様にとって心強い味方となってくれます。

②収益拡大のチャンス

新規事業への投資で収益拡大を見込めます。
補助金を活用することで、少ない資金で設備投資をすることができます。

自己資金で設備投資をした場合は、設備投資分の資金を回収するために時間がかかってしまいます。
一方で、補助金を活用した場合は、少ない資金で設備投資ができるため、短い期間で設備投資分の資金の回収ができ、短い時間で収益の拡大が期待できます。

③販路拡大のチャンス

事業再構築補助金を活用して、オンラインサービス、ECサイトの構築を行うことで商圏を全国各地に拡大することができます。
コロナ禍でオンラインでの面談、商談が当たり前になりました。

また、新規事業でBtoBからBtoCへの転換、あるいはBtoCからBtoBへの転換なども検討できます。
あなたの事業をより多くの方々に認知してもらえるチャンスです。


3.補助金の対象となる経費は?

補助金の対象となる経費は、下記の通りです。

①建物費

建物費用や内装工事に係る費用を補助してくれる補助金はなかなかありません。
この補助金の最大の魅力でもあります。

例)補助事業の為に利用する事務所・生産施設・加工施設・販売施設・検査施設・共同作業場・倉庫などの建設・改修に要する経費/建物の撤去に要する経費/賃貸物件等の原状回復に要する経費/貸工場・貸店舗に一時的に移転する際に要する経費等

※単なる建物の購入や賃貸は対象外

②機械装置・システム構築費

例)補助事業の為に利用する機械装置・工具・器具の購入、製作、借用に要する経費/ソフトウェア・情報システム等の購入、構築、借用に要する経費等

③技術導入費

例)補助事業の為に利用する知的財産等の導入に要する経費

④専門家経費

例)補助事業の遂行に必要な専門家の技術指導・コンサルティング業務の謝金・旅費等

⑤運搬費

例)補助事業の為に利用する運搬料・宅配・郵送料等に要する経費

⑥クラウドサービス利用費

例)補助事業の為に利用するクラウドサービスやWEBプラットフォーム等の利用費等

⑦外注費

例)補助事業のために利用する加工や設計、デザイン、検査等の一部外注する場合の経費

⑧知的財産権等関連経費

例)特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続き代行費用/外国特許出願のための翻訳料等

⑨広告宣伝・販売促進費

例)補助事業で提供する製品・サービスに係る広告(パンフレットや動画、写真等)の作成費用/媒体掲載費用/展示会出展費用/セミナー開催費用/市場調査費用/営業代行費用/マーケティングツール活用費用等

⑩研修費

例)補助事業の遂行のために必要な教育訓練や講座受講に係る経費
※補助金の対象となる経費は、細かな規定があります。詳しくは公募要領または専門家にお問合せください。

4.2023年最新版第10回公募以降の主な5つの変更点

4-1.売上減少要件が撤廃された「成長枠」の新設!

2023年最新版第10回公募以降、新設された「成長枠」は、成長分野で事業再構築の取り組みを行う事業者に、最大7,000万円の補助を行うものです。

申請枠申請要件の概要従業員数補助率補助上限
【NEW】
成長枠
・市場拡大要件・給与額増加要件20人以下2分の12,000万円
21~502分の14,000万円
51~1002分の15,000万円
101人以上2分の17,000万円

「成長枠」には売上減少の要件がないため、これまで、事業再構築補助金の申請要件に当てはまらなった事業者も申請できる可能性があります。ただし、注意すべき申請要件が設けられています。

申請要件

「成長枠」で申請するためには、補助金事務局の指定する業種・業態、又は過去~今後のいずれか10年で市場規模が10%以上拡大する業種・業態で、事業再構築の取り組みを行わなければなりません。
つまり、新たに始める新事業が成長分野に該当しなければならないということになります。【市場拡大要件】
それに加え、事業終了後の3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させる必要があります。【給与総額増加要件】

事務局の指定する成長分野の業種・業態は下記リンク先の一覧を参考にしてください。
製造業や卸売業やソフトウェア・インターネット付随サービスを中心に対象となる業種・業態が多いです。
一方、飲食業やサービス業は、対象外になっているようです。

成長枠の対象となる業種・業態の一覧(2023.3.30更新)
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/seichowaku_list.pdf

また、この一覧に記載がなくとも、応募時に要件を満たす業種・業態であることの証明できるデータを提出し認められた場合「成長枠」の申請対象になりえる可能性があります。

4-2.「通常枠」「緊急対策枠」「回復・再生応援枠」の後継版!「物価高騰対策・回復再生応援枠」

2023年第10回公募以降、新設された「物価高騰対策・回復再生応援枠」は、以前の「通常枠」「緊急対策枠」「回復・再生応援枠」とも言えます。
コロナや物価高騰等により、依然として業況が厳しい事業者に対し、最大3,000万円の補助を行うものです。

申請枠申請要件の概要従業員数補助率補助上限
【NEW】
物価高騰対策・
回復再生応援枠
・売上減少要件または・再生要件5人以下3分の21,000万円
6~203分の21,500万円
21~503分の22,000万円
51人以上3分の23,000万円

申請要件

従来と同様、売上の減少要件が設けられており、2022年1月以降の連続する6カ月のうち、任意の3カ月の合計売上高が、2019年~2021年の同3カ月の合計売上高と比較して10%以上減少している必要があります。

4-3.従来の要件を緩和した「グリーン成長枠(エントリー)」

2023年第10回公募以降、「グリーン成長枠」に要件を緩和した「成長枠(エントリー)」が追加されました。
グリーン成長枠とは、グリーン分野での事業再構築を通じて高い成長を目指す事業者に対して、最大1億円補助するものです。

申請枠申請要件の概要従業員数補助率補助上限
グリーン成長枠
(NEWエントリー)
・グリーン成長要件
・給与総額増加
20人以下2分の14,000万円
21~502分の16,000万円
51人~2分の18,000万円
グリーン成長枠(スタンダード)・グリーン成長要件・給与総額増加2分の11億円

申請要件

グリーン成長枠では、グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の問題解決に資する取り組みとして記載があるものに該当し、その取り組みに関連する、一定以上の研究開発・技術開発を行う又は一定以上の人材育成を行うこと【グリーン成長要件】と、事業終了後の3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させる必要があります。【給与総額増加要件】

グリーン成長戦略「実行計画」14分野について詳しくは下記を参照してください。

経済産業省:2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/index.html

要件緩和の概要は以下の通りです。

【エントリ―とスタンダードの要件の違い】

エントリースタンダード
要件1年以上の研究開発・技術開発又は従業員の5%以上に対する年間20時間以上の人材育成2根二条の研究開発・技術開発又は従業員の10%以上に対する年間20時間以上の人材育成

研究開発・技術開発の期間と人事育成を行う従業員の割合について要件が緩和されています。

4-4. 産業構造転換枠の新設

2023年第10回公募から、産業構造転換枠が新設されました。
国内市場の縮小等の変化により事業再構築が強く求められる業種・業態にたいして最大7,000万円の補助を行うものです。

申請枠申請要件の概要従業員数補助率補助上限
【NEW】
産業構造転換枠
・市場縮小要件20人以下3分の22,000万円
21~503分の24,000万円
51~1003分の25,000万円
101人以上3分の27,000万円

申請要件

「産業構造転換枠」を申請するためには、現在の主たる事業が、過去~今後のいずれか10年間で市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属しており、当該業種・業態から別の業種・業態に転換することが求められています。【市場縮小要件】
このよう要件については、業界団体が要件を満たすことについて示した場合、その業種・業態を指定業種として事務局が指定し、リスト化しています。
指定業種については以下の通りです。(2023年3月30日現在)

・出版業及び書籍・雑誌小売業
・粘土かわら製造業

現時点では、2業種のみとなっていますが、今後追加される可能性もありますので、事業再構築補助金公式HPを確認するようにしてください。

4-5.電子申請前の説明会への参加が必須に!

2023年第10回公募以降、電子申請を行う前に、補助金事務局の行う説明会への参加が必須となりました。
2023年3月30日現在、詳細な情報は開示されていませんが、随時、事業再構築補助金の公式HPを確認するようにしましょう。

以上が、2023年第10回以降の主な変更です。
上記で紹介した以外にも、細かな変更や追加要件があります。詳しくは専門家に問い合わせるようにしてください。


5.【業種別】事業再構築の具体例

5-1.飲食業

事例1)飲食店が、新たにテイクアウト事業、冷凍食材のオンライン販売事業を行う。
補助対象経費:冷凍庫などの機械装置・ECサイト構築費用等

飲食業の事業再構築事例

事例2)売上が激減した飲食店が客席や厨房等の設備を縮小し、宅配やテイクアウトに対応。
補助対象経費:オンライン注文システムの構築費用、店舗の改修費用、広告宣伝費用等

事例3)
レストランが、店舗の一部を改装し、新たにドライブイン形式の食事のテイクアウト販売を実施。
補助対象経費:店舗の改修費用、広告宣伝費用等

事例4)居酒屋が、オンライン専用の注文サービスを新たに開始し、宅配や持ち帰りの需要に対応する。
補助対象経費:オンライン注文システムの構築費用、広告宣伝費用等

事例5)弁当販売事業者が、新規に高齢者向けの食事宅配事業を開始。地域の高齢化ニーズに対応する。
補助対象経費:冷蔵庫や食品製造機械などの機械装置、チラシなどの広告宣伝費用等

事例6)喫茶店が、飲食スペースを縮小し、新たにコーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売を実施する。
補助対象経費:店舗の改修費用、テイクアウト販売用食品の製造機械、広告宣伝費用等

5-2.サービス業

事例1)ヨガ教室が、室内での蜜を回避するため、新たにオンライン形式でのヨガ教室の運営を開始。
補助対象経費:配信機材、広告宣伝費用等サービス業の事業再構築事例

事例2)美容室が、女性用ジムの運営、健康食品の販売を開始。健康ニーズに対応。
補助対象経費:施設建設費用、フィットネスマシン導入費用等

事例3)ネイルサロンが個室セルフエステサロン事業を開始。
補助対象経費:店舗改修費用、エステ機器導入費用、広告宣伝費等

事例4)ブライダル事業者がプロデュースする写真スタジオの運営。
補助対象経費:店舗の改修費用、スタジオ設備費用、広告宣伝費等

事例5)カラオケ店が個室を活用し、動画視聴やワーキングスペースとしての運営を開始。
補助対象経費:店舗改修費用、設備導入費用等

5-3.製造業

事例1)和菓子製造・販売事業者が、和菓子の製造過程で生成される成分を活用し、新たに化粧品の製造・販売を開始。
補助対象経費:化粧品製造のための機械の導入費用、広告宣伝費用等製造業の事業再構築事例

事例2)伝統工芸品製造業者が、百貨店などで売上が激減したことに伴い、ECサイト(オンライン)での販売を開始。
補助対象経費:ECサイト構築費用、広告宣伝費用等

事例3)航空機器部品の製造業者が、製造技術を活かして介護ロボットの製造を開始。介護ニーズに対応。
補助対象経費:製造のための機械装置の導入、システム構築費用等

事例4)業務用冷凍食品製造業者が、一般顧客向け冷凍食品のオンラン販売を開始。中食のニーズに対応。
補助対象経費:製造工場の改修工事、ECサイト構築費用、広告宣伝費等

事例5)学校給食製造事業者が、コロナによる休校により売上が激減。一般家庭向け総菜の製造・販売の開始。
補助対象経費:製造のための機械装置の導入、工場内改修費用等

5-4.小売業

事例1)衣服販売業を営んでいたところ、コロナの影響で客足が減り、売上が減少。店舗での営業規模を縮小し、ネット販売事業やサブスクサービス事業に業態を転換。
補助対象経費:店舗縮小にかかる店舗改修の費用、新規オンラインサービス導入にかかるシステム構築の費用等

事例2)衣服販売業が、衣料品のネット販売やサブスクリプション形式のサービス事業に業態を転換。
補助対象経費:オンラインサービス導入費用、広告宣伝費等

事例3)
ガソリン販売事業者が、新規にフィットネスジムの運営を開始。地域の健康増進ニーズに対応。
補助対象経費:施設建設費用、フィットネスマシン導入費用等

事例4)青果卸売業が、フードロス削減のためのデリバリー・テイクアウト専門の飲食店を開始。
補助対象経費:店舗の改修費用、広告宣伝費、オンライン注文システムの構築費用等

小売業の事業再構築事例

事例5)中古車販売事業者が、キャンピングカーやキッチンカーなどの加装工事業を開始。
補助対象経費:加装工事用の機械装置、工具等

5-5.建設業

事例1)土木造成・造園事業者が、自社所有の土地を活用してオートキャンプ場を整備し、観光事業に新規に参入。
補助対象経費:キャンプ場建設費用、広告宣伝費、オンライン予約システムの構築費用等

事例2)建築業者が、大工の技術を活かした家具の製造・販売を開始。
補助対象経費:家具製造の為の機械装置、広告宣伝費、ECサイト構築費用等

事例3)建設業者が、男性向けエステサロンを開始。男性の美意識向上のニーズに対応。
補助対象経費:エステ機器導入費用、広告宣伝費、店舗の内装工事費用等

建築業の事業再構築事例

事例4)ハウスメーカーが造園土木工事業を開始。
補助対象経費:機器装置費用、広告宣伝・販売促進費用等

事例5)建設業者がキッチンカー事業を開始。
補助対象経費:キッチンカー加装工事、広告宣伝費用等

5-6.運輸業

事例)タクシー事業者が、新たに一般貨物運送事業の許可を取得し、食料等の宅配サービスを開始する。
補助対象経費:システム構築費用等

5-7.情報処理業

事例)画像処理サービス事業者が、映像編集向けの画像処理技術を活用し、新たに医療向けの診断サービスを開始する
補助対象経費:システム構築費用、機械装置費用等

5-8.宿泊業

事例)宿泊客数が激減し、ホテルの稼働率が低下している中、テレワークの拡大を受けて、客室をテレワークルームやコワーキングスペースに改造し不動産賃貸業に業種転換する
補助対象経費:建物改修費用、広告宣伝費等

再スタートに向けて資料を提示する女性


6.申請のための必要最低条件2つ

事業再構築補助金を申請するための必要最低条件は次の2つです。
まずこの申請要件をクリアしなければ申込をすることはできません。

①【認定支援機関要件】認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

国(経済産業省・中小企業庁)が認定をした公的な支援機関や金融機関と一体となって「事業再構築指針」に沿った、事業計画書を策定すること。

認定経営革新等支援機関とは?
認定経営革新等支援機関とは、中小企業支援に関する専門知識や実務の経験が一定レベル以上にある者として、国が認定した支援機関(税理士、公認会計士、中小企業診断士、金融機関、商工会、商工会議所)のことです。

②【付加価値要件】付加価値額を向上させる事業計画であること

補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%以上(申請枠による)増加、又は従業員一人あたり付加価値額の年率平均3.0%~5.0%以上(申請枠による)増加の達成すること。

※注意
申請する枠によって、追加の申請要件があります。詳しくは公募要領又は専門家に問合せてください。

7.事業再構築補助金の注意点3点

事業再構築補助金の注意点は次の3です。

①補助金は全ての人が受け取れるわけではありません。
②既に購入済みの経費は補助金の対象になりません。
③補助金は後払いです。

①補助金は全ての人が受け取れるわけではない

補助金には、審査があり審査を通過しなければ補助金は受け取ることはできません。
経営計画書及び補助事業計画書をしっかりと作り込み補助事業の可能性をアピールする必要があります。
過去第1回~第6回までの採択率は下記の通りです。

第1回 36.0%
第2回 44.8%
第3回 44.4%
第4回 44.7%
第5回 46.1%
第6回 49.9%

②既に購入済みの経費は補助金の対象にならない

基本的に、既に購入してしまっている設備などの経費は補助金の対象にはなりません。
補助金の審査を通過後、交付決定がされてから初めて補助の対象となる設備等の発注、契約、支払が可能になります。
※事前着手申請をした場合は例外

③補助金は後払い

補助金は後払いです。新たな事業を始めるための資金は、あらかじめ自分で用意しておく必要があります。
また、補助金の入金まで1年近く時間を要します


8.事業再構築補助金申請の流れ

事業再構築補助金の申請の流れは下記の通りです。
事業再構築補助金は電子申請のみとなっており、あらかじめGビズIDの取得が必要です。

事業再構築補助金申請の流れ

GビスIDとは?
複数の行政サービスを1つのアカウントで利用・管理できるシステムです。
事業再構築補助金の他、小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金、IT導入補助金などもこのシステムから申請ができます。

GビスIDの取得について詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

事業再構築補助金サポート

まとめ

いかかでしたでしょうか?
今回は、新型コロナウイルス感染症や物価高騰の影響を受ける中、企業の思い切った取組に対して補助を行う事業再構築補助金の概要と、2023年最新版第10回公募以降の主な変更点について解説してきました。

事業再構築補助金を活用するメリットは主に次の3つです。

①リスク最小限で、新規事業投資ができる!
②収益拡大のチャンス
③販路拡大のチャンス

リスクを最小限に抑えて、新規事業の投資ができ収益や販路拡大のチャンスを得ることができます。

事業者様にとって心強い味方になってくれることは間違いありません!

今回、解説した部分は事業再構築補助金のほんの一部の概要のみです。
補助金の申請を検討している、補助金について詳しく話を聞いてみたいという方は、一度、国から認定を受けている経営革新等支援機関の税理士や、中小企業診断士などの専門家に問い合わせてみることをおすすめします。

補助金を活用して新規開拓の第一歩を踏み出していきましょう。

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