脱サラ起業家必読!フランチャイズ加盟前に知っておくべき7つの落とし穴とその対策

フランチャイズ経営を始める 加わる様子

脱サラしてフランチャイズ起業にチャレンジする方は大勢おられますが、そのすべてが成功しているわけではありません。
中には落とし穴にハマってしまい、すぐに廃業・会社員に逆戻り…という方も。

フランチャイズ起業を成功させるには、先人たちがどのようなポイントでつまずいていたのかを確認し対策を講じることが大切です。
そこで今回は、フランチャイズ起業でハマりがちな落とし穴と、その対策についてまとめました。
契約書にサインする前に、必ず最後までお読みください。

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1.脱サラ起業家必読!フランチャイズ加盟前に知っておくべき7つの落とし穴とその対策

フランチャイズ起業は参入しやすい反面、知っていないと後悔する落とし穴も存在します。
見落としがちな落とし穴と、その対策を知っておきましょう。

1-1.未経験の業種で起業する場合、資金調達のハードルが高い

未経験業種で起業する場合、資金調達のハードルが高くなります。
具体的には、創業融資が受けにくくなります。
未経験でも起業ができるのがフランチャイズ起業の大きなメリットではありますが、融資の面では「未経験業種」という事実が足かせになってしまいます。
融資をする側からすると、「経験のない仕事がいきなりできるのか」、「すぐにやめてしまわないか」などと不安に思います。
創業融資は、事業の実績がない状態で融資を申し込みますので、代表者のこれまでの経験や経験に基づく創業計画が融資審査の上で重要になります。
経験での評価が0になってしまう分、融資審査をクリアするハードルは高いものになると言えます。

もちろん、経験のある業種でフランチャイズに加盟して起業する場合は、フランチャイズに加盟すること自体が融資審査にマイナスの影響を与えるわけではありません。

対策

未経験の業種で起業する場合は、融資に頼らない資金計画を立てましょう。
通常、起業してから売上が安定するまでには半年程度かかります。
ですから「開業資金+半年分の運転資金」を計算し、自己資金で賄えるよう準備しておきましょう。

ただし、未経験業種のフランチャイズでも絶対に融資が受けられないというわけではありません。
フランチャイズとして確立したビジネスモデルであることから、金融機関によってはプラスにとらえるケースもあります。
フランチャイズによっては、開業後の集客のサポートまでしてくれるものと、導入部分のみのサポートで集客は自分自身でやらなければならないものと様々です。
フランチャイズ本部に何をサポートしてもらって、自分は何をやらなければならないのかを整理し、金融機関の納得のいく創業計画書を完成させましょう。
業種での経験はなくとも、自分自身の強みなどが活かせるとなお良いです。
フランチャイズ本部に頼りきってしまう姿勢は絶対にNGですので注意しましょう。

1-2.初期投資が高い

フランチャイズオーナーとしての加盟金や店舗を構える際の手数料等、高額の初期投資がかかります。
たとえばコンビニチェーンの加盟金は100万円〜300万円程度と言われています。
加えて不動産の契約や商品の仕入れ代金等で、現実的な開業資金は2,000万円程度が必要です。
「○万円で開業できる!」といった宣伝も、実際に必要な費用のうち一部のみを抜粋している可能性があり、
詳細をしっかり見極めなければなりません。

対策

業種にこだわりがなければ「無店舗経営」が可能なフランチャイズを探しましょう。
ハウスクリーニングや企業営業等なら店舗が不要なため、家賃や光熱費等がかかりません。
店舗を持つと取得費だけで数十万円はかかりますから、初期投資を大幅にカットできます。
またその後の固定費も抑えられるため、無店舗型のフランチャイズは非常におすすめです。

飲食店やカフェのような「店舗型のフランチャイズが良い!」という方は、フランチャイズの説明会等に参加して、実際に必要となる資金を算出しましょう。
その上で開業資金とする貯金を増やし、融資や各種補助金の利用も検討を。
日本政策金融公庫では創業者向けの低金利融資を実施していますし、各自治体で創業者向けの補助金や助成事業が展開されています。
独立行政法人の中小企業基盤整備機構が運営するサイト「J-Net21」では、自治体ごとに補助金等を検索できます。まずはご自身が利用できる補助金等の制度がないかチェックしてみましょう。

1-3.想定よりロイヤリティの負担が大きい

ロイヤリティとは、毎月フランチャイズ本部に支払う費用のことです。
フランチャイズ加盟店はロイヤリティを支払う代わりに、本部から運営ノウハウや経営サポート等を受けることができます。
しかし開業前は「このくらいなら支払える」と考えていたとしても、いざ開業するとロイヤリティの支払いが負担に感じてしまうことも。

たとえば「ロイヤリティが利益の30%」だった場合を考えましょう。

売上:1,500万円
売上原価:900万円

利益=1,500万円-900万円=600万円
ロイヤリティ=600万円×30%=180万円

さらにここから「人件費」や「光熱費」等を差し引いて、ようやく本当の利益が確定します。
仮に人件費等の諸経費が150万円だったとすると、最終的な利益は「270万円」。
売上が下がればロイヤリティも下がりますが、負担が重くのしかかる事実は変わりません。

対策

フランチャイズの契約の前に、ロイヤリティの相場から大きく外れていない確認するようにしましょう。
ロイヤリティが高額だと、負担になりますし、ロイヤリティが低額過ぎても、必要なサポートが受けられないなどの可能性があります。
さらに、ロイヤリティの支払いを想定して、利益の出る事業の計画を立てましょう。

1-4.想定していたサポートが受けられない・売上予測の半分も満たない

想定していたサポートが受けられない、予測していた売上の半分にも満たないといったケースがあります。
フランチャイズの大きなメリットの1つは、すでに完成された集客やマーケティングのサポートが受けられることです。
高額なフライチャイズ加盟料やロイヤリティを支払う価値はそこにあると言っても過言ではありません。
しかし中にはマーケティングサポートが設定されていないフランチャイズ もあるようです。
高額な加盟料やロイヤリティは支払い続けなければならないのに、肝心の「売上を上げるためのサポート」が受けられず、苦しい思いをしている店舗経営者も少なくありません。
サポートを期待して未経験業種に飛び込んだのに本部からのアクションは何もなく、顧客開拓を1から自分で行わなくてはならず、予想売上に到達しないという事態も起こり得るのです。

対策

説明会等に参加して、どんなサポートが受けられるのかをはっきりさせましょう。
加盟料やロイヤリティが高額であるにもかかわらず、マーケティングサポートが受けられないフランチャイズは割高です。
自分のスキルや経験と照らし合わせて、価格に見合ったサポートが受けられるかが重要です。
マーケティングサポートが受けられない場合、特に開業当初は非常に苦労することになるでしょうから、加盟するかどうかは慎重に検討してください。

経営者とスタッフが並んでいる様子

1-5.「未経験でも月収1,000万!」「自由に働けて年収1億円‼」などの巧みな謳い文句に注意!

心地よい謳い文句を掲げる広告を鵜呑みにしないよう気を付けましょう。
脱サラしてフランチャイズを始める人の中には、「自由に働いて楽に稼ぎたい」という気持ちで、簡単に稼げることを謳っているフランチャイズに加盟し、結果失敗してしまう人がいます。

フランチャイズオーナーになるということは「経営者」になるということ。
経営者は利益を出し続け、従業員の生活を守り、お客様に笑顔をお届けしなければなりません。
そして忘れてはならないのが、どんな業種であってもリスクはつきものですし、努力なくして成功はありえないということです。
仮に「誰でも未経験で月収1,000万円!」という仕事があるなら、多くの人がその業種に転職しているはずです。しかし実際に職業の偏りは起きていません。
つまりリスクが高かったり相当な努力が必要であったり、はたまた誇大広告であったりする可能性があるということです。
都合の良い宣伝文を鵜呑みにしてフランチャイズ契約してしまうと、気づかなかった契約上の盲点を突かれて後悔することになるでしょう。

対策

謳い文句ではなく数字に注目しましょう。
数字とは「フランチャイズの平均売上」や「ロイヤリティの金額・率」、「加盟店運営者の平均年収」等です。
もし実際の数値を公開していないなら、そのフランチャイズは優良とは程遠い存在と言えるでしょう。
フランチャイズを募集している本部も、加盟料をもらい、毎月ロイヤリティをもらうというビジネスをしています。本部側もフランチャイズビジネスとして利益を上げることが目的であるということを、これから経営者になる人として頭の片隅に入れておくようにしましょう。
複数の説明会に参加して具体的な数字を比較し、自分に最も合った良心的なフランチャイズを選んでください。

1-6.定められた規約や制約に注意

フランチャイズ本部からの制約に注意しましょう。
各フランチャイズには、本部が定めた「ブランドイメージ」に沿った規約や制約が設けられているケースがあります。
たとえば、大手コンビニの「24時間営業にする」というのもその1つ。
アルバイトが集まらないうちは8時間営業で…とはいきません。
また本部からキャンペーン実施を伝達され、断れないというケースも見受けられます。
フランチャイズに加盟すると、自分の思い通りの経営にはならない可能性が高いです。

対策

契約書等に記載されている規約・制約を読み込んでおきましょう。
可能であれば現役のフランチャイズオーナーにインタビューして、どのような規約に悩まされているのか聞き出すことも有効です。
不安や疑問が残るうちは絶対に契約しないでください。
規約や制約がないフランチャイズはほとんどありません。
どのような形で制約を受けるのか、必ず確認し納得の上で契約するようにしましょう。

1-7.フランチャイズ本部の経営に左右される

フランチャイズ加盟店は事実上、本部の方針に沿った経営をするよう指導されます。
つまりフランチャイズ本部の経営方針に、あなたの店が左右されるということ。
たとえば本部が「これからは価格低下路線で攻める」と判断したら、あなたの考えがどうであろうと「安売りのお店」にしなければなりません。
またフランチャイズ全体のイメージが悪くなると、その煽りを受けることも忘れずに。
ブランドイメージは売上に直結します。たとえあなた自身が丁寧な仕事をしていても、世間から白い目で見られることも起こりえるのです。
大手洋菓子メーカーが本部工場で起こした不祥事のために、フランチャイズ店の売上が激減した事件が分かりやすい例でしょう。

対策

信頼のおけるフランチャイズを選びましょう。
可能であれば過去の経営方針に一通り目を通し、どのような変遷を辿っているか確認を。
傾向が掴めれば、今後起こりうる経営方針の転換も予測がつきます。
ブランドイメージの転落は誰にも予想できません。
今は個人がSNSで自由に発信できる時代です。一度表沙汰になってしまえば取り返しがつきません。
できる対策は「お客様からの信頼を勝ち取る経営を続けること」のみです。
フランチャイズのブランドではなく「あなたの店だから買いたい」と思っていただける店づくりが最大の対策になります。

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2.まとめ

脱サラしてフランチャイズ起業をするにあたり、気を付けたいポイントとその対策をまとめました。
フランチャイズ起業自体が悪いわけではありません。
確立したビジネスモデルを利用して起業できるメリットも大きいものです。
ただし軽い気持ちで始めると、上記のような落とし穴にハマってしまい失敗することも。
本部に任せきりにせず、自分で考え決断し、経営者としての第二の人生を始めてください。

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