融資が返せないとどうなる?ピンチをチャンスに変える3つの方法

融資の返済に悩む経営者

「日本政策金融公庫や銀行から借りた融資が返せない…。」
「融資が返せないと、一体どうなってしまうのか?」

目まぐるしく変化する事業環境の影響で思うように業績が伸びず、融資の返済が困難な状況に陥っている方は少なくありません。
むしろ、誰にでも起こりえることなのです。

融資が返済できなくなってしまうと、督促の連絡をはじめに、遅延損害金の発生、預金口座の差し押さえ、さらには担保の売却などが進み、事業の継続は到底困難な状況となります。

そこで今回は、返済ができない時に実際に起きること、絶対にやってはいけないこと、そして返済ができない時にやるべき対処法について解説していきます。

創業融資サポート

1.融資が返せないとどうなる?

もし、融資の返済ができなくなると、どのような事が起こるのでしょうか?順番に解説していきます。

1-1.支払いの督促

返済日に、引き落としができないと支払い督促の連絡が来ます。
電話や書面にて、返済を促す通知が届きます。

1-2.遅延損害金の発生

遅延損害金が発生します。
返済とは別に、年利14%~20%の遅延損害金の支払いをしなければなりません。

遅延損害金は当初の返済予定日から1日遅れるごとに発生します。
返済が遅れれば遅れるほど、その額は大きくなっていきます。

遅延損害金は、次の計算式で算出されます。
「遅延損害金=融資残高×遅延損害金年利(%)÷365日×延滞日数」

(例)
融資残高500万円、遅延損害金14%、30日延滞した場合
500万円×14%÷365日×30日=57,534円

1-3.債権回収会社からの連絡

再三の督促の連絡を無視し続けると、債権の回収を専門とする債権回収会社から連絡が入る可能性があります。

債権回収会社からは、返済不能となった元金・利息、遅延損害金の一括払いを求められます。
もし一括で払えない場合は、話し合いで、毎月の返済額を決めることになることが考えられます。

銀行から保証協会付きの融資を受けた場合は、代位弁済後に債権回収会社から連絡が入ります。
保証協会付き融資の場合、返済ができなくなった債務者に代わり、信用保証協会が銀行へ融資の返済を行います。
これを代位弁済と言います。
銀行への返済は、信用保証協会が行ってくれますが、返済が免除されるわけではありません。
債権回収会社を通して、信用保証協会へ返済を続けていかなければなりません。

1-4.担保を失う・預貯金等が差し押さえられる

もし、融資を受ける際に担保を入れていた場合、担保を失う可能性があります。
土地や不動産を担保に入れていた場合、競売で売却されてしまいます。

担保を入れていなかった場合でも、督促を無視し続けると預貯金などの資産が差し抑えられてしまう可能性があります。
また、多くの場合、社長本人が会社の連帯保証人となっているため、会社の資産だけでなく社長個人の資産も差し押さえらることになります。

1-5.事業の継続が困難になる

融資の返済が出来なければ、事業の継続は困難です。
破産手続きなど、法的な手続きを行い倒産することになります。

以上が、融資が返済できなくなった場合に起こる出来事の一般的な流れです。
実際は、この過程で専門家を交えて、様々な交渉、話し合いが行われ最終の着地点を決めていくものです。
このような状態になってしまわないよう、次の章も必ず確認してください。

2.融資が返せない時に絶対にやってはいけないこと

融資が返せない状況になると、焦る気持ちから冷静な行動ができなくなってしまう事業者様も少なくありません。
よってさらに厳しい状況に陥ってしまう恐れがあります。

特に次の3つは絶対にやってはいけません。

2-1.督促の連絡を無視する

督促の連絡の無視は絶対にいけません。
融資の返済ができないと、まず初めに電話や書面にて、返済を促す連絡がきます。

返済ができないことへのうしろめたさや、どうせ支払えないし…などと無視を続けると状況はより悪化します。
1回の返済遅れで、いきなり罵倒されたりする心配はありませんので、督促の連絡がきたら、すぐに対応するようにしましょう。

2-2.返済のために別の借入をする

融資の返済のために、貸金業者から借入をして、返済に充てることは絶対にやってはいけません。
返済に充てる資金を別の借入で工面することを「自転車操業」と呼びます。

一時はピンチを逃れられるかもしれませんが、毎月の返済や利息負担も増え、精神的な負担も大きくなります。

2-3.ヤミ金など違法な手段で借入をする

ヤミ金などの違法な手段を使って、借入をしてはいけません。

正規の貸金業者は法律によって年利20%が上限とされていますが、ヤミ金などと言われる違法業者は、10日で1割、10日で3割、10日で5割の利子など、法外な金利での貸付を行っています。
例えば、10日で1割で10万円借りた場合、10日で1万円の利息を支払わなくてはなりません。
年利換算すると、365%になります。

いかにヤミ金が暴利であるかがご理解いただけると思います。
「審査なし!」「即日融資可能!」などの甘い言葉に惑わされることなく、冷静に行動しましょう。

融資の返済に悩む男性

3.実際どうする?融資が返せない時の3つの対処法

融資の返済が厳しいと感じたら、次の3つの対処法を実践してください。

3-1.追加融資
3-2.借換
3-3.リスケジュール(条件変更)

それぞれ詳しく解説していきます。

3-1.追加融資

追加融資を受け、手元の資金を増やし、当面の資金不足をカバーすることができます。
ただし追加融資の場合、既存の借入の返済状況や、業績などが重視されるためハードルは高いものになります。
当然、融資の返済が厳しい状況であれば、決算書や試算表から見える業績は良いとは言えないでしょう。

ですが、あきらめる必要はありません。
「事業計画書」及び「資金繰り表」を作成し、将来の業績回復の可能性と返済できる根拠を伝えることが出来れば、追加融資が受けられる可能性が高くなります。

「事業計画書」及び「資金繰り表」の作成方法についてはこちらの記事で解説しています。

※資金繰り表の作成方法については現在準備中です。

3-2.借換

借換を実施することで、返済金額の軽減と、同時に追加融資を受けることで新たな資金調達が可能です。
借換とは、現在借りている借入を新たな融資で返済し、新たな借入に組み替えることです。

借換をすることで次の3つの効果が得られる可能性があります。

●融資の返済期間を長期化することによる毎月の返済額を軽減
●追加資金の調達
●据置期間の延長

ポイントは、借換と同時に据置期間を設けることです。
リスケジュ―ル(条件変更)をせずに、元金の返済を先送りにすることができる最も有効的な方法です。
この返済額が軽減されている間に、業績の回復のための戦略を実行し、元金の返済が開始する頃には問題なく融資の返済を行える状態に会社を立て直すことが出来ます。

ただし、借換でも審査が行われます。
先述した、追加融資と同様に「事業計画書」及び「資金繰り表」を作成し将来の業績回復の可能性と返済できる根拠を伝えるようにしましょう。

借換の例
(1)現在、融資500万円(①)を返済中
(据置期間1年、返済期間5年/毎月8万4千円の返済)

(2)新たに、融資800万円(②)の融資を受ける

(3)新たに受けた融資800万円(②)で、500万円(①)の融資を返済

(4)通帳には、融資800万円(②)-融資500万円(①)=300万円が振り込まれる

(5)以降、融資800万円の返済をする(据置期間1年返済期間9年/毎月7万5千円の返済

上記事例の場合、次の3つを同時に行うことができます。
追加で300万円の資金調達
据置期間の延長
融資の返済期間を長期化することで毎月の返済額を軽減

3-3.リスケジュール(条件変更)

融資の返済が困難になった場合の最終手段としてリスケジュール(条件変更)の交渉があります。
リスケジュール(条件変更)とは、返済の条件(返済金額や返済期間)を変更してもらうことです。

具体的には、一時的に返済を止めてもらったり、一定期間返済額を減額し毎月の返済負担を軽くするなどの措置を受けることが出来ます。

ただし、リスケジュール中は新たな融資を受けられません。
また、一度リスケジュールを行うと、その後新たな融資を受けることが非常に難しくなります。
そのため、追加融資や借換を断られてしまった場合の最終の手段として検討すべきと言えます。

ですが、融資の返済ができず事業の継続が出来なくなってしまうくらいならリスケジュールは検討すべきです。
リスケジュールを頑なに反対をする専門家もいますが、私としてはリスケジュールも一つの資金繰り改善のための手段と考えています。

リスケジュール(条件変更)をする場合も、リスケジュールをすることで資金繰りがどのように改善し、将来的に融資の返済が可能になることを事業計画書や資金繰り表で示す必要があります。

以上、①追加融資、②借換、③リスケジュールの3つが融資の返済ができないときの対処法です。
①⇒②⇒③の順で検討しましょう。

創業融資サポート

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、返済ができない時に実際に起きること、絶対にやってはいけないこと、そして返済ができない時にやるべき対処法について解説しました。

ポイントは早急に対応することです。

もし、今あなたが「融資の返済が苦しい」、「近いうちに返済が困難になりそう」と感じているのであれば、早めに金融機関に、相談をしてください。金融機関も1日、2日では対応できないためです。

もし、今あなたが「既に返済が遅れてしまい支払いの督促が来ている」状況なのであれば、すぐに対応してください。

どちらの場合も、早く対応すればするほど傷は浅く済みます。
焦る気持ちを抑え、冷静に対応し、事業を立て直すチャンスを掴みましょう!

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