「創業融資を受けるときには、税理士に相談した方が良いと聞くけど、実際のところどうなの?」
「税理士に相談するといくらかかるの?」
「税理士に相談するメリットってなに?」
などと思われているのではないでしょうか?
創業融資を受ける際には、創業計画書の作成や面談対策などやることもたくさん。
失敗したらどうしよう。などと不安もたくさんあると思います。
結論、創業融資を受けるときには、税理士に相談することをおすすめします。
税理士に相談することで、創業融資の成功確率はグンっとUPします。
創業時にはなるべくお金をかけたくないものですが、創業融資が失敗してしまったら事業をスタートすることすら難しくなってしまいます。
完全成功報酬でサポートしてくれる税理士も多くいますので、是非気軽に相談してみてはいかがでしょうか?
今回は、創業融資申請時に税理士を利用すべき理由と、選ぶべき税理士の見分け方について解説しています。
目次
1.創業融資に税理士のサポートは必要か?自分で手続きした場合と税理士に依頼した場合の比較
創業融資のサポートを自分で手続きした場合と税理士に依頼した場合の違いをまとめました。
ぜひ融資申請時の検討材料になさってください。
【創業融資を自分で手続きした場合と税理士に依頼した場合の比較】
自分で手続きした場合 | 税理士に依頼した場合 | |
1.全体的な負担 | 自分で情報収集して、勉強しながら資料作成や面談、交渉等の全てを自分自身で行う | 資料作成などの申請サポートをしてもらえるため、本業に注力できる |
2.費用 | 0円 | 融資額×約3~5% |
3.必要書類の準備 | 一般的な書類のみを準備 | 融資審査に有利になる追加書類のアドバイス |
4.創業計画書等の完成度 | 参考例の域に収まる事業計画書 | 根拠に裏付けられた融資審査に通りやすい創業計画書 |
5.融資面談 | 金融機関の担当者と自分で面談 | 面談前対策で不安を払拭 金融機関と事前に交渉 優良な金融機関の担当者を紹介 |
6.融資審査結果までの期間 | 1〜2ヶ月 | 1カ月程度 |
7.資金調達額 | 200〜500万円 実現可能な融資希望額よりも増減が激しいため成功確率は低め | 〜1,000万円程度 根拠に基づいた必要な融資額を申請可能なため高確率で融資が獲得できる |
1-1. 全体的な負担
創業融資にかかる手続きを全て自分で行なう場合、事業準備も同時並行することになります。
開業準備に追われているところに、融資の審査に通すためのノウハウなどの情報収集や勉強を行い、創業融資を受けるための書類作成や交渉等が加わってきます。
融資のための書類には、お店のコンセプトや、売上予想や経費配分、融資の使い方等まで詳細に記入しなければなりません。
そのため、書類作成の段階で諦めてしまう人すらいるほど、負担が大きいと言えます。
しかし税理士に依頼すれば、上記の悩みは一気に解決します。
これまで創業融資を何度も成功させてきた専門家が丁寧にヒアリングを行い、その内容を元に融資を受けやすい書類を作成します。
また面談前には「よくある質疑応答例」等で対策できるため、突然の質問に慌てることもありません。
書類作成等にかかる時間と労力を削減し、開業準備に注力でき、融資実行の確率を大幅に上げられます。
1-2. 費用
創業時には何かと経費がかかりますよね。
自分でできることはできる限り自分で行い、費用を抑えたいもの。
創業融資申請を自分で行えば、かかる費用は0円です。
かかるとしても、書類作成のためのボールペン代や面談時の交通費くらいのものでしょう。
対して税理士に依頼した場合、およそ数十万円程度の依頼料が発生します。
これだけ見ると大金ですが、それほど心配はいりません。
創業融資サポートにかかる費用を「完全成功報酬」としているケースが多いためです。
「完全成功報酬」で相場としては、3~5%と定めているところが多いです。
完全成功報酬制とは「融資実行となればその中から費用をいただく」もので、逆に言えば「融資が実行されなければ費用は1円もかからない」のです。
「融資に失敗してしまい、税理士に報酬だけ払うことになった・・・。」なんて事態は絶対に避けたいものですよね。
創業融資サポートを依頼する際は、なるべく「完全成功報酬」をうたっている税理士に依頼することをおすすめします。
1-3. 必要書類の準備
日本政策金融公庫の創業融資の申請時には主に下記の書類を準備、提出します。
✓借入申込書
✓創業計画書
✓月別収支計画書
✓履歴事項全部証明書の原本(申込人が法人の場合)
✓見積書(資金使途が設備資金の場合)
✓預金通帳
✓勤務時の源泉徴収票
✓不動産の賃貸借(予約)契約書又は、物件の説明書
✓固定資産税の領収書
✓代表者の本人確認書類
業種によって必要となる書類は異なります。
税理士は融資に必要な書類を網羅しており、上記の必要書類以外にも、融資の審査に有利になる書類の追加の提出などアドバイスをもらうことができます。
例えば飲食店であれば、お店の特徴を伝えられるメニュー表の提出、過去に受賞歴があればその証拠書類等です。
その他にも、見込み顧客リストや取引先との契約書など、売上の根拠となる書類を追加で持参することで、融資の審査を有利に進めることができます。
1-4. 創業計画書等の完成度
税理士の目を通すことで創業計画書の完成度は格段にUPします。
創業計画書の記入例は、日本政策金融公庫のサイトに公開されているため参考にすることができますが、どうしても完成度としては記入例に類似したものにとどまってしまいます。
また、自分の業種の記入例がなくどう記入したらいいかわからないという方も多くいます。
融資審査に通過しやすい創業計画書とは、創業の思いや記載されている数値に根拠があり、実現可能性が極めて高いことを示したものです。
税理士はこれまで様々な業種の経営を見守ってきていますし、これまで何十・何百もの創業融資を成功させており、融資審査に通過しやすい創業計画書等の作り方を知っています。
また、金融機関の担当者が指摘をしてくるポイントも抑えています。
税理士に目を通してもらうことで、融資面談時に金融機関の担当者から指摘されてしまう箇所の修正をすることができます。
1-5. 融資面談
金融機関の担当者に対して、創業計画書等の内容を説明するのが融資面談です。
融資面談は原則的に、経営者本人と金融機関の担当者で行われます。
金融機関からしてみれば、貸したお金がきちんと返済されるか事前にチェックしたいわけですから、返済できるかどうかを見定めるために面談の場が設けられているのです。
まず、金融機関側のスタンスとして税理士を通すことで「ある程度の創業計画が保証されている」という目線で話を聞いてもらうことができます。
税理士によっては金融機関と繋がりがあり、事前に交渉を進めてくれたり、優良な担当者を紹介してくれることもあります。
金融機関の窓口によっては、一元の顧客は、話すらまともに聞いてもらいえないケースもあるため、税理士を通すことで、スムーズに融資申し込みを進めることができます。
また、税理士によっては面談対策もしてくれます。
融資面談でよくある質問や面談で伝えるべきこと、金融機関から面談で指摘されるポイントをあらかじめ想定し対策を取ることができます。
1-6. 融資審査結果までの期間
一般的に、専門家に依頼した方が融資審査結果までの期間が短縮できる傾向があります。
審査で見られるポイントを熟知していますし、どのような段階を経て融資実行となるかを知り尽くしているため、書類に不備がなくスムーズに審査に進めることができるためです。
早めに資金が調達できれば精神的に余裕が持てますし、以降の開業準備も格段にスピードアップするでしょう。
1-7. 資金調達額
税理士に相談することで資金調達額のUPが期待できます。
自分1人ではどれだけ借りられるのか判断が難しく、少なく見積もりすぎてしまったり、逆に多すぎる金額で申し込みをしてしまうケースがあります。
融資の大原則として、必要と認められる金額・返済が見込まれる金額でしか融資を受けることはできません。
そのため根拠もなく、少なすぎる金額・多すぎる金額で申請をすると事業の実現性を疑われてしまい融資額の減額、又は完全に融資を受けられなくなってしまうのです。
税理士は創業計画書の内容や実現可能性などの根拠に基づき、適正な金額を算出しより高確率で調達できる金額で融資の申し込みを行います。
結果として創業計画をスムーズに進められる、過不足のない資金が調達できるのです。
2.税理士に依頼する時の3つのポイント
上記のとおり、創業融資申請には税理士に依頼すると多くのメリットが享受できますが、どんな税理士でも良いわけではありません。
創業融資を成功させるための、税理士を選ぶ3つのポイントを解説します。
2-1.創業融資の実績が豊富か
創業融資成功の実績が明示されている税理士を選びましょう。
料金がどれだけ安くとも、実績がなければ素人と変わりありません。
実績が多ければ多いほど、創業融資成功のノウハウを持っている税理士ということですから、まずは実績を確認することをおすすめします。
2-2.料金体系が明確化(おすすめは完全成功報酬型)
料金体系も確認しておきましょう。
どれだけの費用でどこまでサポートが受けられるのか、着手金がいるのか等、いつ、いくら支払うのかを明確にしておきましょう。
おすすめは完全成功報酬型の税理士です。
創業融資実行が成功すれば費用が発生しますが、融資審査に落ちた場合は一切費用がかかりません。
万が一の場合を考えるなら、完全成功報酬型を選択すべきでしょう。
2-3.認定支援機関か
認定支援機関とは、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関です。
一部の税理士も認定支援機関に認定されています。
認定支援機関は中小企業庁のサイトにて公開されていますので、どなたでも調べられます。
創業融資を税理士に依頼する場合は、専門知識を有していると証明されている認定支援機関かどうか確認しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
創業融資を税理士にサポートしてもらうことで、融資の成功確率を大きく上げることができます。
また、融資の申し込みのためにかかる書類作成の時間を大幅短縮することができるため、貴重な時間を開業準備や本業に充てることができます。
創業融資申請は専門家に任せて、あなたはあなたにしかできない業務を行い起業のスタートダッシュを切っていきましょう。
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