キッチンカー事業を成功させるための補助金活用法!開業費用を抑えて拡大する方法

キッチンカーに並ぶ人々

キッチンカー事業を始めたいけど、初期費用が高くて悩んでいませんか?

補助金を活用すれば、初期費用の負担を大幅に軽減できます!

しかし、補助金の申請には専門的なノウハウが必要です。
各地域の補助金制度や申請条件を調べたり、審査を通過するための事業計画を策定をしなければなりません。

そこで今回は、キッチンカー事業を始める際に必要な補助金の申請方法や事業計画策定のノウハウと共に、キッチンカー事業における機材の選び方やキッチンカー事業を始める際に必要な情報も一緒にお伝えしていきます。

読み終えて頂ければ、キッチンカー事業を始める際に必要な情報やノウハウだけでなく、補助金を活用して初期費用を軽減する方法まで習得することができます。

この記事を参考にして、補助金を活用しながら成功するキッチンカー事業を立ち上げましょう。

小規模事業者持続化補助金サポート

1.補助金を活用したキッチンカー事業の初期費用の相場3パターン

キッチンカー事業の初期費用は、車両代やキッチンカー内装、厨房機器、衛生機器などの購入費用がかかります。一般的には、車両代が最も高額になります。
キッチンカー事業の初期費用は、軽自動車、1トン車、1.5トン車として、基本的には3つのパターンに分かれます。

1-1. 「軽自動車」を使用したキッチンカー事業の相場

軽自動車を使用したキッチンカー事業の初期費用相場は、約300万円から500万円程度です。
車両代が安いため、比較的初期費用を抑えられることが特徴です。

初期費用相場500万円だった場合の一般的な内訳は以下の通りです。

【キッチンカー初期費用500万円の内訳】

・車両本体:150万円程度
軽自動車を中古で購入する場合、100万円前後で手に入ることができます。
また、新車の場合は150万円以上の予算を見込む必要があります。

おすすめは、できるだけ新車や、中古車でも、走行距離が、5万キロ以下の新車にできるだけ近いものをおすすめします。
車両が壊れてしまっては、架装費に投資した費用が台無しです。

・キッチン設備:150万円程度
キッチンカーには、冷蔵庫、調理器具、流し台、作業スペースなどが必要です。
これらの設備を購入する場合、150万円程度の予算が必要になるでしょう。

・電気設備:100万円程度
キッチンカーで使用する電気設備には、発電機や配線、電気パネルなどがあります。
これらの設備を購入する場合、100万円程度の予算が必要になるでしょう。

・保険料・税金・車検費用:50万円程度
キッチンカーの保険料や税金、車検費用には、年間で50万円程度の費用がかかることが一般的です。

・その他諸経費:50万円程度
その他、諸経費として、看板やユニフォーム、広告宣伝費、事務用品代などに50万円程度の費用がかかることがあります。

以上が、初期費用相場500万円の場合の一般的な内訳です。
ただし、実際の費用は、車両の状態や設備の選定、地域によって異なるため、参考程度にとどめておくことが重要です。

1-2. 「1トン車」を使用したキッチンカー事業の相場

1トン車を使用したキッチンカー事業の初期費用相場は、約500万円から800万円程度です。
車両代や設備購入費用が高く、初期費用は軽自動車に比べて高くなります。

1トン車を使用したキッチンカー事業の初期費用相場800万円だった場合の一般的な内訳は以下の通りです。

【1トン車キッチンカー初期費用800万円の内訳】
・車両本体:200万円程度
・車体改造:250万円程度
・厨房設備:150万円程度
・電気設備:150万円程度
・その他諸費用:50万円程度

1トン車を使用する場合は、車体改造や設備購入にかかる費用が高くなるため、初期費用が高くなることが特徴です。

1-3. 「1.5トン車」を使用したキッチンカー事業の相場

1.5トン車を使用したキッチンカー事業の初期費用相場は、約800万円から1,200万円程度です。
車両代や設備購入費用が高額になるため、初期費用が最も高くなります。

1.5トン車を使用したキッチンカー事業の初期費用相場800万円だった場合の一般的な内訳は以下の通りです。

【1.5トン車キッチンカー初期費用1,200万円の内訳】
・車両本体:約400万円程度 
・車両改造費用:約400万円程度 
・厨房機器:約200万円程度
・電気機器:約150万円程度 
・その他諸費用:約50万円程度

ただし、これはあくまで目安であり、設備や車両のグレードや規模によって費用は異なります。
事前にしっかりと見積もりを取ることが大切です。


2.キッチンカー事業に必要な設備や機材選びのポイントを紹介

キッチンカー事業を開業するにあたり、必要な設備や機材を選ぶことは非常に重要です。
ここでは、キッチンカー事業に必要な設備や機材の選び方のポイントを紹介します。

2-1.厨房設備

キッチンカーの主な目的は、お客様に美味しい食事を提供することです。
そのためには、厨房設備が重要です。
キッチンカーに必要な厨房設備は、フライヤーやグリル、鍋、冷蔵庫、冷凍庫などがあります。
これらの設備は、キッチンカーのサイズやメニュー内容に合わせて選ぶことが大切です。

専門家からのアドバイス

厨房設備選びは、事前に徹底的に調べる必要があります。

【事前に確認しておくべき3つのポイント】
・幅×奥行×高さ(キッチンカー内の動線が重要なので、大きさがポイントになります)
・電力(単相か三相か、100Vか200Vか、何アンペア、KVAなど)
・移動販売なので、動かしてすぐに使えるか(冷凍庫などは、要確認が必要です)

これらは、キッチンカー制作の際に聞かれるポイントです。
200Vの機材や、三相の機材などは、キッチンカー向けではありませんので注意が必要です。
一般的なキッチンカーは、大きくても4.0KVA、多くは2~3KVA程度です。
これ以上だと、電源の確保が困難となります。

※KVAの計算方法 kVA=V(電圧)×A(電流)×1,000
ボルトや、ワット、アンペアなどは機材の詳細に記載があるので、そこから、KVAの計算はできます。

2-2.衛生設備

飲食店である以上、衛生面には十分な注意が必要です。
キッチンカーに必要な衛生設備は、手洗い場、洗い場、食器洗浄機などがあります。
これらの設備は、食材の取り扱いや調理時の衛生面を確保するために必要です。

専門家からのアドバイス

衛生設備について不備があると、そもそも営業許可が取れなくなります。
手洗い場の蛇口も非接触型にするなど、非常に厳しい条件があり、最低限営業許可が取れる衛生設備を確保しておくことは当然ながら最低条件です。

2-3.電源設備

キッチンカーは、電源がなければ動作しません。
キッチンカーに必要な電源設備は、電気パネルやバッテリー、発電機などがあります。
電源設備は、キッチンカーのサイズや機能に合わせて選ぶことが重要です。

専門家からのアドバイス

・車載用ディーゼル発電機の価格の目安200万円です。

・発電機を搭載するための架装費用(車両補強、発電機ボックス、断熱材、吸音材、スイッチ類)の目安200万円です。

・安く済ませるなら、発電機がおすすめです。
(発電機のデメリットは、発電の際に音がうるさい点です)

2-4.車両

キッチンカー事業には、適切な車両を選ぶことが必要です。
車両の選び方には、以下のポイントがあります。

車両のサイズ:キッチンカーに搭載できる設備や機材は、車両のサイズによって制限されます。
キッチンカーのサイズに合わせて、車両を選ぶことが必要です。

車両の年式:車両の年式は、維持費に大きく影響します。
古い車両は、修理や部品交換にお金がかかりやすくなります。
安定した運営をするためには、比較的新しい車両を選ぶことが望ましいです。

車両の状態:車両の状態も、運営に大きく影響します。
車両のキズや故障がある場合は、修理費用がかかります。
中古車を購入する場合は必ず状態を確認し、修理費用を加味して検討することが重要です。

車両のメーカー:車両メーカーによって、耐久性やメンテナンスの必要性が異なります。
信頼性の高いメーカーを選ぶことで、安定した運営が可能になります。

保険:保険に加入することも重要です。
保険には、車両保険、損害保険、労災保険などがあります。
キッチンカー事業に適した保険を選ぶことで、万が一の事故やトラブルに備えることができます。

“専門家からのアドバイス”

「トラックは、壊れにくいから、走行距離が10万キロ以上でも問題ない」なんて話を聞いたことはありませんか?
実は、その壊れにくいというのは、常に走っているトラックであることが前提とした話なのです。
キッチンカーのように、走らせる機会が少ない場合、10万キロ以上走っている車両を購入するのはおすすめできません。
キッチンカーにするために、高額の加装費用をかけるのであれば、車両本体のトラックは、走行距離が5万キロ以下のものを購入することをおすすめします。

以上が、キッチンカー事業を開業する際に必要な設備や機材の選び方のポイントです。
キッチンカー事業を行うにあたり、適切な設備や機材を選ぶことは、お客様に美味しい食事を提供するために欠かせません。
しっかりと検討し、適切な設備や機材を選ぶことが、キッチンカー事業の成功につながります。


3. 補助金を活用したキッチンカー事業の初期費用の相場を紹介

キッチンカー事業を始める際には、補助金を活用することで初期費用を軽減することができます。
ここでは、主な補助金制度を紹介し、初期費用をどの程度カバーできるかを見ていきましょう。

3-1. ものづくり補助金

ものづくり補助金は、製造業やものづくりに関する事業者を対象とした補助金です。
キッチンカー事業においては、キッチンカーの改装費用や設備購入費用に活用することができます。
車両本体は補助金の対象にはなりませんので注意してください。

補助率は通常枠で、3分の2または2分の1、補助金の上限額は750万円~1,250万円です。
(企業の規模や従業員数によって異なります。申請する場合は、都度確認してください。)

(ものづくり補助金活用シミュレーション)

1トン車を使用したキッチンカー事業
初期投資費用総額:800万円
ものづくり補助金を活用し、3分の2補助を受けられたケース

・車両本体:200万円程度(※車両費は補助金の対象外)
・車体改造:250万円程度
・厨房設備:150万円程度
・電気設備:150万円程度
・その他諸費用:50万円程度
ものづくり補助金 -400万円(車両費を除いた初期費用600万円の3分の2)
★自己負担額 400万円

ものづくり補助金を活用した結果、初期費用800万円のところ自己負担額、400万円で開業ができた事例です。

3-2. 小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者を対象とした補助金です。
キッチンカー事業においては、初期費用の一部や改装費用、新設備や機材の購入費用に活用することができます。車両本体は補助金の対象にはなりません。

補助率は特別な枠を利用することを前提で、最大で2/3まで、上限額は250万円です。

(小規模事業者持続化補助金活用シュミレーション)
1トン車を使用したキッチンカー事業
初期投資費用総額:800万円
小規模事業者持続化補助金を活用し、250万円の補助を受けられたケース

・車両本体:200万円程度(※車両費は補助金の対象外)
・車体改造:250万円程度
・厨房設備:150万円程度
・電気設備:150万円程度
・その他諸費用:50万円程度
小規模事業者持続化補助金 -250万円(車両費を除いた初期費用600万円の3分の2、上限250万円)
★自己負担額 550万円

小規模事業者持続化補助金を活用した結果、初期費用800万円のところ自己負担額、550万円で開業ができた事例です。

3-3. 事業再構築補助金

事業再構築補助金は、事業を再構築するための資金援助をする補助金です。
キッチンカー事業においては、新たなメニューの開発や設備・機材の改修などに活用することができます。
ただし、車両本体は補助金の対象にはなりません。
一般的に利用している枠を前提として、補助率は3分の2までで、上限額は1,000万円です。
(申請する枠や従業員数によって異なります。申請する場合は、都度確認してください。)

(事業再構築補助金活用シュミレーション)
1トン車を使用したキッチンカー事業
初期投資費用総額:800万円
事業再構築補助金を活用し、400万円の補助を受けられたケース

・車両本体:200万円程度(※車両費は補助金の対象外)
・車体改造:250万円程度
・厨房設備:150万円程度
・電気設備:150万円程度
・その他諸費用:50万円程度
事業再構築補助金 -400万円(車両費を除いた初期費用600万円の3分の2)
★自己負担額 400万円

事業再構築補助金を活用した結果、初期費用800万円のところ自己負担額、400万円で開業ができた事例です。

3-4. 各自治体独自の補助金(300万円補助額の場合)

また、各自治体では独自の補助金制度を設けている場合があります。
例えば、東京都では「東京都創業助成事業」を設けており、助成対象経費の3分の2以内、最大300万円の助成金を受けることができます。
この補助金は、創業初期に必要な、賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費等の一部に充てることができます。ただし、車両本体は助成の対象にはなりません。

(東京都創業助成事業活用シュミレーション)
1トン車を使用したキッチンカー事業
初期投資費用総額:800万円
東京都創業助成事業を活用し、300万円の補助を受けられたケース

・車両本体:200万円程度(※車両費は補助金の対象外)
・車体改造:250万円程度
・厨房設備:150万円程度
・電気設備:150万円程度
・その他諸費用:50万円程度
東京都創業助成 -300万円(車両費を除いた初期費用600万円の3分の2、最大300万円)
★自己負担額 500万円

東京都創業助成事業を活用した結果、初期費用800万円のところ自己負担額、500万円で開業ができた事例です。

自治体独自の補助金は下記の方法で検索することができます。

“補助金の調べ方”

これらの補助金をうまく活用することで、初期費用を抑えることができます。
ただし、補助金を受けるためには、様々な条件をクリアする必要があります。
例えば、ものづくり補助金を受ける場合には、改装費用や設備購入費用に充てることができる費用項目が限定されています。
また、申請手続きや書類作成にも時間と手間がかかるため、事前にしっかりと準備をしておくことが重要です。

調理をする女性


4. 補助金活用のための具体的な方法

4-1. 各補助金制度や申請条件の一覧【適用範囲や金額を比較】

キッチンカー事業を始める際には、各地域の補助金制度や申請条件を確認することが大切です。
補助金制度は、国、都道府県、市町村など様々なレベルで設けられており、適用範囲や金額も異なります。
まずは、国が実施している補助金を確認して、次にあなたが所在する地域の補助金制度を調べ、対象となる制度をリストアップしましょう。

次に、各補助金制度の申請条件や要件を確認し、自分の事業計画や有利な条件に合致する制度を選択します。
また、補助金の金額や交付条件も重要なポイントです。
補助金の金額は制度によって異なり、補助金の額が違うことがあります。
交付条件には、事業計画の評価や、事業開始後の実績報告書提出などが含まれます。
選択した制度の申請条件や交付条件に注意し、申請書の作成や提出を行いましょう。

【各補助金の特徴一覧表】

補助金名対象費用補助率補助上限
ものづくり補助金新たなサービスの開発や生産工程の改善のために必要な設備等の購入費用3分の2または2分の1750万円~1,250万円
小規模事業者持続化補助金販路開拓や販路開拓に合わせて行う業務の効率化の取組にかかる費用3分の2または4分の3最大250万円
事業再構築補助金新たな事業の展開や、業種・業態転換を伴う思い切った取り組みに係る費用3分の2または2分の1または4分の3一般的な枠で最大7,000万円
(従業員数による)
各自治体独自の補助金各自治体の補助金制度の基づく3分の2(東京都創業助成事業の場合)最大300万円(東京都創業助成事業の場合)

4-1-1. 「ものづくり補助金」の特徴

ものづくり補助金は、新たなサービスの開発や生産工程の改善のために必要な設備等の購入費用を対象とした補助金です。
以下の特徴があります。

新たなサービスの開発や生産工程の改善に取り組みそのために必要な機械装置の導入やシステム構築を実施する事業者が申請できる。
・補助率は最大で3分の2
・上限額は最大750~1,250万円(従業員数や申請枠による)

ものづくり補助金について詳しくはこちらの記事を参照してください。

4-1-2. 「小規模事業者持続化補助金」の特徴

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や販路開拓に合わせて行う業務の効率化の取組にかかる費用を対象とした補助金です。
以下の特徴があります。

・小規模事業者が申請可能。業種ごとの従業員数で判断します。
(商業・サービス業の場合は常時使用する従業員数が5人以下、宿泊業・娯楽業・製造業その他の業種は常時使用する従業員数が20人以下であること)
・販路開拓のために必要な機械装置や店舗改装費用、広告宣伝費などが補助の対象となる。
・補助率は通常3分の2(特例利用かつ赤字事業者の場合4分の3)
・上限額は250万円(特例利用)

小規模事業者持続化補助金について詳しくはこちらの記事を参照してください。

4-1-3. 「事業再構築補助金」の特徴

事業再構築補助金は、新たな事業の展開や、業種・業態転換を伴う思い切った取り組みに係る費用を対象とした補助金です。
以下の特徴があります。

・新分野への展開、業種・業態転換を伴う取組を実施する事業者が申請できる。
・新たな取組の為に必要な機械装置や店舗の改修、建築、広告宣伝費などが補助の対象となる。
・補助率は3分の2または2分の1または4分の3(申請枠によって異なる)
上限額は、一般的な枠で最大7,000万円(従業員数や申請枠によって異なる)

事業再構築補助金について詳しくはこちらの記事を参照してください。

4-1-4. 「各自治体独自の補助金」の特徴

各自治体独自の補助金は、自治体が設ける独自の補助金制度に基づいて実施されます。
各自治体によって異なる条件がありますが、以下のような特徴があります。

・創業時の初期費用やマーケティングや事業計画策定費用などに利用することができる
・補助率や上限額は自治体によって異なる
・各自治体の公式サイトで詳細な情報を確認することができる

4-2. 補助金申請の流れを解説

補助金を活用するためには、補助金制度の全体の流れを理解しておくことが重要です。
補助金申請の流れについて解説していきます。

(1)補助金の申請書類の作成・提出

補助金の申請に必要な書類を作成し提出します。
郵送で提出する場合やインターネット上で電子申請を行います。
提出書類は、補助金ごとに異なりますが、所定の書式の書類や事業計画書、決算書などの提出が求められます。

(2)審査

専門家による審査が行われます。おおよそ1カ月から2カ月ほどかかります。
必要な書類が揃っているか、条件をクリアしているのかや経営計画書の内容などが審査にかけれらます。

(3)審査結果の通知

公式HP上及び、メール、書面にて審査結果の合否が通知されます。

(4)補助事業の実施期間

申請時に提出した計画書に基づいて、事業を行っていきます。
原則、審査の合否の後の助成・補助対象期間にかかった費用が補助金の対象になります。

(5)事業の実施報告

助成・補助対象期間が終了したら、事業の報告、実際にかかった経費の報告を行います。
報告書の作成し、実際にかかった経費の証拠書類(契約書や領収書など)を提出します。

(6)助成金・補助金の交付

報告書を提出し、経費が申請時の計画書通りに使われたという事が認められて初めて補助金が交付されます。
補助金の交付後、その後何年かにわたって、事業の状況の報告を行わないといけないものもあります。

補助金申請の一連の流れは理解できたでしょうか?
ここでポイントとなることは、助成金・補助金は原則、後払いであるという事です。
「補助金がもらえるから、新しい事業を始めよう!」などと考えている方は注意してください。

4-3. 補助金以外の資金調達方法

補助金以外にも、キッチンカー事業を始める際には様々な資金調達方法があります。
以下に代表的な方法を紹介します。

・銀行からの融資:銀行から融資を受けることができます。
 融資を受けるためには、事業計画書や財務諸表などが必要になります。

・クラウドファンディング:インターネット上で資金を募る方法です。
 多くの人から少額の投資を集めることができます。

以上の方法を組み合わせることで、資金調達の幅を広げることができます。
ただし、各方法にはそれぞれメリット・デメリットがありますので、自分に合った方法を選ぶことが重要です。


5.キッチンカー事業に必要な情報提供

5-1. キッチンカー事業で人気のメニューや料理ジャンルのトレンド

ここでは、キッチンカー事業で人気のメニューや料理ジャンルのトレンドを紹介します。

バーガー

バーガーは、キッチンカー事業で最も人気の高いメニューの一つです。
簡単に持ち運べることや、様々なトッピングでアレンジが利くことから、多くのキッチンカーで提供されています。
また、ベジタリアン向けのバーガーや、フィッシュバーガーなど、様々な種類のバーガーが登場しています。

タコス

タコスは、手軽に食べられるメキシコ料理で、キッチンカー事業でも人気の高い料理です。
特に、チーズやアボカド、シーフードを使ったタコスが人気を集めています。

カレー

カレーは、日本人にとって馴染みの深い料理です。
キッチンカー事業でも、多くのカレー専門店があり、様々なカレーが提供されています。
特に、スパイスのきいた本格的なインドカレーや、野菜をたっぷり使ったヘルシーなカレーが人気を集めています。

ガパオライス

ガパオライスは、タイの代表的な料理で、キッチンカー事業でも人気があります。
ご飯の上に、挽肉や豆腐、野菜を乗せ、バジルや唐辛子などの香辛料で味付けした料理です。
スパイシーであることから、辛いものが好きな人には特に人気があります。

パスタ

パスタは、イタリアの代表的な料理で、キッチンカー事業でも人気があります。
様々な種類のパスタが提供されており、特に、トマトソースやクリームソースを使ったパスタが人気を集めています。

以上のように、キッチンカー事業で人気の高いメニューや料理ジャンルは多岐に渡っています。
トレンドも常に変化しているため、新しいメニューやジャンルがどんどん登場している状況です。
上記の他にも、ヘルシー志向の人が増えていることから、野菜やフルーツをたっぷり使ったスムージーやサラダも人気を集めています。

また、世界的に注目を集めているベトナム料理や台湾料理もキッチンカー事業で提供されており、その味わいの深さから多くの人々に支持されています。
定番メニューに新しいアレンジを加えたオリジナルメニューも、多くのキッチンカーで提供されています。

キッチンカー事業では、新しいアイデアや工夫を加えることで、他と差別化を図ることが重要となります。
常に新しいトレンドを意識しながら、お客様に喜んでいただけるメニューを提供していくことが、成功するキッチンカー事業の鍵となります。

5-2. 地域ごとに異なる営業許可制度(保健所)について解説

キッチンカー事業を始めるためには、営業許可の取得が必要です。
一般的には、営業許可の取得や衛生管理に関する審査を行います。
地域によって営業許可制度の内容が異なる場合があり、キッチンカーの設備や機器の特定の基準を満たすことが求められる場合があります。
あらかじめ地域の保健所に相談し、具体的にどのような基準があるか確認しましょう。
また、営業許可の取得に必要な基準を満たした設備や機器を準備するために、専門業者に相談することをおすすめします。

参考までに東京都のキッチンカー営業許可申請の手引きはこちらです。

東京都福祉保健局.「新たに食品に関する営業を始められる皆さんへ自動車関営業許可申請等の手引」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/kyokatodokede/files/jidousha_tebiki202303.pdf 
(参照2023/6/28)

東京都の基準は、比較的厳しいとされており東京都の基準を満たしていれば基本的にはどこの地域でも対応が可能です。
(※地域によってはさらに厳しい基準もありますので、必ず事業を実施する地域の制度を確認してください。)


6.キッチンカー事業の立ち上げから運営までのタイムライン

キッチンカー事業を立ち上げる際には、多くの手続きや準備が必要です。
ここでは、キッチンカー事業の立ち上げから運営までのタイムラインを紹介します。
最後にチェックリスト形式でダウンロードできるようにしておりますので、ダウンロードして是非活用してみてください。

6-1.立ち上げ前の準備

12ヶ月前
・事業計画の作成
・資金調達の準備(補助金と融資)
・補助金申請
・設備等の見積書取得
・保健所へ営業許可の相談
8ヶ月前
・キッチンカーや設備等の購入
(※補助金申請をしている場合は、採択されて交付決定通知後でないと契約購入してはいけませんので注意してください。)
・地域の営業許可制度や税制に関する情報収集
2ヶ月前
・営業許可の申請準備と申請
・財務、予算の確認
・メニューの開発や仕入れ先の決定
・各届出書提出
・マーケティング戦略の検討
・出店場所の契約準備

6-2.立ち上げ後の準備

1ヶ月前
・開業イベントの企画や告知
・スタッフの募集
・採用
・食材や備品の発注
・POSシステムやレジの準備
開業当日
・オープン前の清掃や準備
・メニューの品出しと調理
・オープンの準備とスタッフの調整

6-3.運営中の定期的なチェック

随時
・車両、設備、機器のメンテナンス
・衛生面の確認と清掃
・スタッフの研修や評価
・予算の確認と改善
・マーケティング戦略の見直し

キッチンカー事業の立ち上げから運営までのタイムライン(チェックリスト)のダウンロードはこちら

小規模事業者持続化補助金サポート

7.まとめ

いかがでしたでしょうか?
キッチンカー事業を成功させる補助金活用法のポイントは以下の通りです。

•補助金を活用することで、キッチンカー事業の初期費用を抑えることができる
•初期費用が抑えられる為、事業の成功確率が格段にUPする
•キッチンカー事業を成功させるためには初期費用や設備・機材選びが重要
•補助金を活用するには、補助金制度や申請条件、申請の流れを把握しすることが重要
•キッチンカー事業を成功させるためには、常に新しいトレンドを意識しながら、お客様に喜んでいただけるメニューを提供していくことが重要
•キッチンカー事業を実施するためには、地域ごとに異なる営業許可の申請が必要
キッチンカー事業を立ち上げる際には、多くの手続きや準備が必要チェックリストを使って計画的に準備を進めましょう。

この記事を参考に、補助金を活用しながらより効率的にキッチンカー事業を成功させていきましょう。

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